NISA投資枠を上限の360万円まで活用していい人の特徴
少しでも長期で運用したい人は、なるべく上限に近い金額まで入金すると良いと思いますが、上限まで入金しても良い人はどんな人でしょうか?以下のような条件に当てはまる場合には、年間上限まで投資することを検討しても良いでしょう。
1.半年分の生活費にあたる金額以上の貯金がある人
病気やケガなどで収入が減少したりすることもありえます。NISAの上限額とは関係なく、半年分の生活費に相当する貯金を予備費として準備していることが望ましいです。
2.金融商品の価格変動に耐えられる人
2008年のリーマンショックでは半年間で株価が半額になり、リーマンショック前の水準に株価が戻るまで3~4年の時間が必要でした。また近いところでは、2024年8月に日本の平均株価が1週間で7000円近く下落したこともありました。
このようにマーケットの値動きは想像されているよりも激しく、値段が上昇する時よりも値下がりする時の方がより激しいことが多いと言えます。
もし値下がり局面になったとしても、金融商品を売却しなくても日々のやりくりができるのであれば上限まで入金しても良いでしょう。
3.各種の固定費の準備ができている人
車検や固定資産税、教育費、住宅の頭金などすぐには使わないけど使う時期や必要な金額がわかっている種類の費用があります。この費用をまかなうために金融商品を売却しなければならないという人は要注意です。金融商品に手をつけなくても大丈夫な人は上限までの入金を考えても良いでしょう。
4.2023年までのNISAや課税口座で金融商品を保有している人
旧NISAや課税口座などで既に購入済みの株式や投資信託を売却し、その資金を新NISAに投入するということであれば上限まで購入しても良いでしょう。特に長期運用を考えているような投資信託は、いったん売却して新NISAで再度購入するという手段は有効だと思います。ただし売却時のコストや売却時の利益に課税されることもあるので、その点を許容できるのであればおすすめです。
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年間の上限額360万円にこだわる必要はない
2024年からの新NISA制度では非課税運用期間の縛りがなくなりました。上限額の360万円に注目が行きがちですが、実は最大のメリットは運用期間の縛りがなくなったことです。運用期間の縛りがなくなったことで、非課税のメリットを受け続けながら短期投資にも長期投資にも使えるようになったのが新NISAの特徴です。