20代女性のための年金対策、将来に備える考え方


パソコンを使う若い女性
【画像出典元】「Yaroslav Astakhov/Shutterstock.com」

現在、年金を受給している方の現役時代となる30~40年前は、今と比べて女性が正社員として男性同様に働く環境は整っていませんでした。昨今は雇用の在り方、賃金体系など大きく見直す企業が増えています。

また産休や育休も取得しやすい環境づくりに力を入れている会社も多いようです。「女性活躍」を掲げ、役員の一定数以上を女性にするなど重要なポストで働く女性も増えてきました。20代や30代といった若い時期に努力し会社で昇進・昇給を目指していくことで、自ずと男性との年金差は縮まっていきます。

20代女性は自身のキャリアをスタートしたばかりです。今は男女平等、同一労働・同一賃金が大原則となっています。勤務先の賃金体系や人事評価で男女差がないかしっかり確認し、より良い勤め先を見つけることも大切です。

現在、男女間の年金額の開きは月額約6万円。年間にすると72万円、65歳から年金を受け取り始めて80歳を迎える頃には累計1000万円以上も男性より少ないことになります。80歳といえば、男性は平均寿命に近づく頃ですが、女性の平均寿命はもう少し先です。

なお厚生労働省は、若年世代ほど女性の厚生年金の加入期間が長くなることを想定しており、それによって、女性が受け取る将来の年金も増えていくという試算をしています。(以下に一部紹介)

・現在65歳女性の年金の平均 月額9万3000円
・現在30歳女性が65歳時に受給する年金の平均 月額16万4000円(※)
 ※成長型経済移行・継続ケース(労働参加進展)

厚生労働省「多様なライフコースに応じた年金の給付水準の示し方について

若い人にとっては、数十年先の年金の話は現実として考えられない部分もあると思います。しかし、年金は少しずつの積み上げですので、今のうちから関心を持つことは大切です。豊かな老後を過ごすためにも男女差やワークプランによる差を意識して、働き方や生き方と向き合ってみましょう。