「ゴールデン グース」躍進の裏には深い“愛”があった。セレブリティーに支持されるブランドの魅力をCEOが語る【スニーカープレゼント!】

イタリア・ヴェネチアで職人の手仕事にこだわり、ストリートとラグジュアリーをミックスさせたコレクションがセレーナ・ゴメス、テイラー・スウィフトなどのセレブリティーをはじめ、幅広い世代に愛される次世代のラグジュアリーブランド「ゴールデン グース(Golden Goose)」。今や、ラグジュアリースニーカー市場の先駆的な存在として知られるブランドのCEOシルヴィオ・カンパラ氏にブランドの魅力や哲学について語ってもらった。

2000年にイタリア・ヴェネチアの工業港マルゲラで誕生した「ゴールデン グース」。“タイムレスなデザイン”と“自己表現”を大切にし、新しいアイテムに使い込んだような「エイジング(lived-in)」加工を施すことで生まれる「完全な不完全(Perfect Imperfections)」をテーマにコレクションを発表している。

──今回の来日の目的は何でしょうか?

サービスの一環としてリペア、リメイク、リセール、リサイクルのサービスに取り組んでいます。現在は、パリ、ミラノ、ニューヨーク、ドバイ、ソウルの各国でこのサービスを展開していていますが、間もなく東京でもサービスをスタートする予定です。そのために来日しました。リペアに関して大切なことは、お客様の思い出を尊重するということです。例えば、あなたが今日持って来てくれたようなバッグやパンツ、シューズなどは、そのアイテムにたくさんの思い出が詰まっていますよね? リペアによってアイテム(シューズ)だけでなく、そこにある思い出も大切に守りたいという気持ちがあると思います。だからこそ、その思い出を失わないように、自分たちの店舗の中でリペアサービスを行っています。実際にお客様がお店に来て、自分の思い出が詰まったアイテムを手入れをしてくれるスタッフと共有するいうことが、互いの信頼と安心感につながる大きな意味を持っていると感じています。


Golden Goose Flag/Tokyo店内の様子

──会社の理念・哲学に「ユニーク」という言葉がありますが、具体的にどんな点がほかにはない「ユニーク」な会社であると考えていますか?

「共に生きる」という考え方です。私たちのお客様が、最も大切なアイテムと共に思い出を集めていく、その過程がブランドにとって何より重要です。そして、ひとつひとつのアイテムに作り手の“愛情”がこもっていることに誇りを持っています。すべてのアイテムがその人の人生と共に歩んでくれるという“タイムレス”なアイテムでなければ「ゴールデン グース」ではないのです。私たちのブランドは、ユニークさと本物であることが共存していることが大切だと思っています。

今年の9月、パリ・ファッションウィーク開催期間中に自由な表現を祝福するイベント「We Will Always Be Those Kids」を発表

──環境維持に対する取り組みを教えてください。

私たちは環境への持続可能性に対して、3つの観点からアプローチしています。1つ目は先ほど触れたリペアです。2つめはリメイク。こちらは私たちにとって非常に重要な取り組みです。リメイク体験では、お客様がゴールデン グースの靴職人や仕立て職人と共に、ディストレスト加工や刺繍、タイダイ染め、手書きメッセージやイラストレーションなどの選択肢からアイテムをカスタマイズし、スタッズやクリスタルなどの装飾を加えて、アイテムを唯一無二のクラフト作品に仕上げます。また、古くなったスニーカーをリサイクルして、公園の遊具などの資材に変え、無償で提供する取り組みも行っています。この活動は、ヨーロッパやアメリカでも実施しています。

3つ目はリセール。リセールは、実際に私たちが行っているわけではなく、店舗内にリセールのためのスペースを提供しています。元のスニーカーのオーナーと新しいスニーカーのオーナーがその場で取引することによって、互いの思い出も交換してほしいという思いがあるからです。実際に取引するスニーカーには、元のオーナーに関するショート動画を撮影してマイクロチップに入れてスニーカーに埋め込みます。そうすることで、もとのオーナーがどんな人だったのか、どんな人生を歩んできたのかということを新しいオーナーと共有できますよね。とってもユニークな取り組みです。

──現在世界に220店舗とオンラインショップを運営し、一気に店舗数が拡大しています。今後、日本のマーケットにはどのような期待をしていますか?

現在、62の国と地域で220店舗とオンラインショップの運営という大きな市場になりました。

ただし、大きくなっても「ゴールデン グース」は「I LOVE」という企業理念を大切にしています。私たちと共に働く人は、“人生に対する愛”、“人々に対する愛”、“美しいものに対する愛”といった様々な“愛”という感情に突き動かされて、より良いアイテムを生み出そうと活動しています。

現代では、自己表現の場所はSNSの中にあり、そこで聞こえのいい言葉だけを求めていると思いますが、決してSNSの中だけではないと思っています。リアルな世界において自己表現を実現するために、「ゴールデン グース」は店舗の中でお客様と一緒にプロダクトを作る「共同創作(Co-Creation)」の過程を大切にしています。そして、日本のマーケットについてですが、イタリア以外の国で初出店した国が日本だったので、我々にとっては原点に立ち返る思いがありますね。

我々は、2022年からラグジュアリースニーカー市場の中で最大のブランドとなりましたが、スニーカーというのは、ある意味、新しい世代の進歩だと思っています。それは、スニーカーそのものが自己表現の手段のひとつになったからです。だからこそ、一人一人が個性を持ってスニーカーに色を塗ったり、スクラッチしたり、カスタマイズをして楽しんでいます。実際に若い世代が私たちのブランドのメインの顧客層で、85%が16歳から45歳の人たちなのです。その若い人たちの自己表現のために、一緒に手を取り合いながら歩んで行くというストーリーが私たちからのメッセージです。


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70年代のノスタルジーと3Dプリントされたスポイラーなどの最新要素を融合。ナイロン、レザー、ナブックのミックスで、アイコニックな色合いとダメージ加工が特徴。スニーカー“Marathon(マラソン)”¥80,300~(ゴールデン グース/ゴールデン グースジャパン)

プロフィール

ゴールデン グースCEO/シルヴィオ・カンパラ(Silvio Campara)
ミラノの名門ビジネススクール、ルイージ・ボッコーニ校を卒業後、「アレキサンダー・マックイーン」でキャリアをスタート。「ジョルジオ アルマーニ」などでアジアの小売りネットワーク立ち上げに従事。その後、企業買収等にも関わり現在に至る。

interview & text: Miyuki Kikuchi

・あれもこれもパリ【マリ・クレールデジタル編集長のパリコレ日記】
・世界各地でラグジュアリーブランドのイベントが開催

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