経年劣化でフローリングの見た目が悪い、床鳴りがする。あるいは子どもが生まれた、ペットを迎えるなどの理由で、床・フローリングの張り替えを検討している方にとって、業者選びは悩ましい問題です。
床リフォームは何度もおこなうものではないから、見た目にも価格的にも納得のいく工事をしたいけれども、どこに依頼すればよいのかわからない…といった声をよく聞きます。
そこでこの記事では、床・フローリングの張り替えリフォームを依頼する業者の種類や選び方を詳しく解説します。工事の流れや期間やおすすめのリフォーム会社も紹介しますので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
1.床・フローリング張り替えリフォームを依頼できる業者の種類
床・フローリングの張り替えリフォームの依頼先は、主に次の4つが考えられ、それぞれ価格や品質、保証、対応などが異なります。
ハウスメーカー | △ | ○ | ◎ | ◎ |
工務店 | ○ | ○ | ○ | ○ |
リフォーム専門会社/リフォームメインの工務店 | ◎ | ◎ | ○ | ○ |
内装個人の職人店 | ◎ | ◎ | △ | △ |
それぞれ詳しく見ていきましょう。
1-1.ハウスメーカー
[価格△ 品質○ 保証◎ 対応◎]
ハウスメーカーは、全国展開する大手住宅メーカーを指し、自社で建てた以外の家のリフォームにも対応します。知名度があるため信頼性が高いと感じる人が多く、保証が充実していることが特徴です。家を建てたハウスメーカーに継続的にメンテナンスを依頼している場合は、安心感のある選択肢となるでしょう。
ただし、実際の施工は協力会社に依頼するため中間マージンが発生し、コストが高くなるのが欠点です。ハウスメーカーは、家を建てた会社に依頼したい人や、多少費用が高くても安心感を重視する人に適しています。
1-2.新築メインの工務店
[価格:○ 品質:○ 保証:○ 対応:○]
新築住宅を主力とする工務店で、リフォーム部門をもつケースが増えてきました。工務店はハウスメーカーと比べて営業範囲が狭く、地元密着型が多いため、対応が早いことが特徴です。自社施工をしている工務店は、安価に対応してくれるところも少なくありません。
ただし、工務店によって技術力や価格に差があり、選ぶのが難しいことがデメリットです。また、大手ハウスメーカーと比べると、保証やアフターサービスが充実していない場合もあり、よくチェックが必要です。
家を建てた工務店に満足している方や、長期的な関係を築けるホームドクターを探している方に向いた依頼先といえるでしょう。
1-3.リフォーム専門会社/リフォームメインの工務店
[価格:◎ 品質:◎ 保証:○ 対応:○]
リフォーム専門会社は、リフォームをメインに事業展開している会社で、全国展開の大手から地域密着型の中小事業者までさまざまです。また、工務店のなかにも、新築ではなくリフォームを専門的にしている会社もあります。
これらの会社は、普段から多くのリフォーム工事を手がけているため、豊富な知識と経験があることがメリットです。
なお、リフォームを専門としている会社や工務店は、それぞれ得意分野があります。床・フローリングのリフォームなら、内装工事を得意としている会社を選ぶことが何よりも重要です。施工技術はもちろんのこと、材料の大量仕入れや、自社施工による費用の削減も期待できるためです。
1-4.内装職人の個人店
[価格:◎ 品質:◎ 保証:△ 対応:△]
内装職人の個人店とは、ハウスメーカーや大手工務店などに工事を依頼したときに、実際の施工を担当する職人の店を指します。直接依頼するため中間マージンが発生せず安価で、細かい要望にも柔軟に対応してもらえるのがメリットです。
しかし、職人は大手からの下請け仕事をメインとしているケースが多く、広く宣伝していないため見つけることが困難です。また、見つかったとしても、個人から直接依頼は受けていないケースが多くみられます。個人店であるため保証が不十分な可能性もあり、ハウスメーカーや工務店、リフォーム会社のような接客対応も期待できません。
内装職人の個人店は費用を最小限に抑えたい方や、職人と直接打ち合わせながらリフォームしたい方向けですが、アクセスが難しいことはよく理解しておきましょう。
内装工事を得意とするリフォーム会社に依頼しよう
各依頼先を比較したうえで結論すると、床・フローリングの張り替えは、内装工事を得意とするリフォーム会社に依頼するのがもっともおすすめです。
実際に依頼する会社を選ぶときには、ホームページで施工実績や社長の経歴などを見て、内装工事の専門性の高さを確認することが重要です。詳しい選び方は、次章でご紹介していきます
なお、ホームページは持たないものの、内装工事で優れた技術を持つ会社も多く存在します。こうした業者は個人で見つけるのが簡単ではありませんが、リフォームガイドにお問い合わせいただくと、ご紹介できる場合があります。まずは一度ご相談してみてくださいね。
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2.床・フローリング張り替えで失敗しない業者選びのポイント
ここからは、床・フローリングの張り替えを依頼する業者選びのポイントを解説していきます。
2-1.内装工事の実績が豊富
床・フローリングリフォームの実績が豊富かどうかは、会社選びの重要な基準です。フローリングの張り替えには、床下の劣化状態の確認や防音対策など、専門的な知識と経験が必要であるためです。
会社のホームページで施工事例を確認し、とくに自宅と同じ種別(一戸建て・マンション)の実績が豊富な業者を選びましょう。
2-2.アフターサービスや保証がある
床・フローリングリフォームでは、施工後の不具合対応も重要です。工事完了後の保証期間や保証範囲について、明確に説明してくれる会社なら信頼できます。
とくに、防音性能や床鳴り、段差の問題など、工事が終わってから気付く可能性のある不具合についての対応方針が明確な会社を選びましょう。リフォームにおいては、保証内容が曖昧な会社は避け、アフターフォロー体制が整っている会社を選ぶことが重要です。
2-3.現地調査時や見積提出時の対応が丁寧
リフォームに際しては、現状を確認するための現地調査が必ずおこなわれます。信頼できる会社は、現地調査時に要望を丁寧に聞いたうえで、専門的な立場からより良い提案をしてくれます。
また、見積書の提出時には、各項目について分かりやすく説明し、追加工事の可能性やその場合の対応まで明確に示してくれるようなら安心です。その場での契約を急かすようなところは避け、顧客の立場に立ったうえで説明をしてくれる会社を選びましょう。
2-4.(マンションの場合は)マンション工事に慣れている
マンションの床・フローリングの張り替えでは、一戸建てとは異なる専門的な対応が必要になります。マンションには管理規約があり、とくに床材については、防音性能に関する細かな規定が設けられているのが一般的であるためです。ほかにも工事可能な時間帯や、資材の搬入経路、エレベーターの使用方法など、さまざまな制約があります。
そのため、マンションの床・フローリングの張り替えでは、マンションでのリフォーム実績が豊富な業者を選ぶことが何よりも重要です。管理組合への工事申請手続きや、近隣住民への配慮など、マンション特有の対応に慣れている会社なら、スムーズな工事進行が期待できるでしょう。
【マンションの床リフォーム】張り替え前の注意事項|工法・種類・費用を確認