CPの文言について
一般的に、最終契約書で定めた表明保証がクロージング日においても所定の正確性を満たしていることがCPとして求められます。取引実行の安定性を確保すべき売り手の立場からは、表明保証の内容を「重要な点に限り」あるいは「重要な悪影響に限り」、クロージング日においてもその正確性を満たしているといった形で、表明保証の範囲を限定する対応が推奨されます。重要性による限定がないと、買い手が軽微な瑕疵を理由にCPが充足されていないと主張できる環境を与えてしまうため、注意しなければなりません。
なお、基礎的表明保証に関しては、「あらゆる点において」や「軽微な点を除き」といった充足のハードルが高まる文言を含めて保証内容が定められているケースがありますが、売り手がクロージングの安定性を確保するうえでは、重要な点や重要な悪影響に限る内容で合意することが推奨されます。
作田 隆吉
オーナーズ株式会社 代表取締役社長