250周年を迎えるロイヤル コペンハーゲンのクラフツマンシップとは?

澄みきったホワイトに重ねられる、深みのあるブルーの繊細なペイント。この言葉から連想するのは、デンマーク発「ロイヤル コペンハーゲン」の陶磁器だろう。2025年に250年を迎える同ブランドが、2日間限定で歴史とクラフツマンシップに焦点を当てたイベントを開催した。

熟練の職人による絵付けデモンストレーション

会場では入社48年の熟練の現役ペインター、ヘレ・サンドボーグ・ニールセン氏による絵付けデモンストレーションを1日に4回実施。

見習いからキャリアをスタートしたというニールセン氏は、入社数年後にはブルーの絵付けの教育を完了。現在はより高い技術を要するカラーコレクションの絵付けに従事し、工場でのペインターへの技術指導も行っている。

会場には通常の絵付け作業で使用しているというアームレストと筆を持ち込み、実際の絵付け作業を再現。先が細くなっている筆はたっぷりと液をつけることで万年筆のように細い線を書くことができ、ペインター自身がカットすることで使いやすい細さに調整しているという。

会場では「ブルーフルーテッド フルレース」の絵付けを行っており、大体一枚45分ほどで完成するという。下書きもなくするすると線が描かれていく様子はまるで魔法のようだ。

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絵付けワークショップ&トークイベントを開催

12月4日(水)には絵付け体験ワークショップとクリエイティブディレクターによるデザイントークを実施した。

通常は本国の工場や本店でしか体験できない絵付け体験を特別に開催。ワークショップを予約した来場者は、ペインターが実際に使っている道具を使って「ブルーフルーテッド メガ オーバルディッシュ」の絵付けにトライ。熟練の職人が10分で完成させるところを、1時間半ほどをかけて描き上げたことで、改めて絵付けの難しさや繊細さを体感したという。


クリエイティブ ディレクターのヤスパー・トロン・ニールセン氏

クリエイティブ ディレクターのヤスパー・トロン・ニールセン氏によるトークイベントでは、ブランドの歴史やデザインについて解説。同氏はファッション業界にバックグラウンドを持ち、バーバリーやジバンシィ、トム フォードといったブランドのメンズウェアでシニアデザイナーを歴任した経歴を持つ。

来年にはいよいよ250周年を迎えるロイヤル コペンハーゲン。歴史を重んじながらも現代のライフスタイルに沿ったクリエーションで、新たな未来を切り開いていく。

text: Azu Satoh

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