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●レコードが並ぶカフェのようなうどん屋『UDONZIN美糸』。上沼恵美子さんが”日本一”と認める「特製カレーおうどん」とは?
大阪といえばお好み焼きやたこ焼きなどの粉もんが有名ですが、もう一つ忘れてはならないのが「出汁文化」。粉もんと出汁を同時に楽しめるうどんは大阪人のソウルフードで、市内には個性豊かなうどん屋が点在しています。
中でも特に注目を集めているのが、四ツ橋駅から徒歩4分ほどの場所にある『UDONZIN美糸(びいと)』。2018年から6年連続ミシュランビブグルマンに選ばれ、テレビ番組『人生最高レストラン』では上沼恵美子さんが「カレーうどんが日本一」と絶賛する実力店です。
のんびり過ごせるおしゃれな店内
気になって訪れてみると、うどん屋とは思えないほどおしゃれな店構え。壁には厳選されたレコードジャケットが飾られ、センス溢れる心地よい音楽が流れています。観葉植物や生花が随所に配され、料理を盛る器も陶芸作家が一つ一つ焼き上げた一点ものと、こだわりが感じられる空間です。
個性豊かな創作うどんが揃う
メニューは創作うどんを中心に約30種類以上。テレビで紹介されていた「特製カレーおうどん」と人気のサイドメニュー「あんかけ焼きおにぎり」を注文しました。
出汁が効いた優しい味「特製カレーおうどん」
「特製カレーおうどん」1100円
注文を受けてから丁寧に茹で上げられたうどんが運ばれてきました。湯気とともにふわりと立ちのぼる出汁とスパイスの香りに思わず喉が鳴ります。具材は玉ねぎやにんじん、ごぼう、九条ネギなど、野菜だけとかなりシンプル。
つゆを一口飲んでみると、お肉が入っていないとは思えないほど旨味とコクが広がります。
シャキシャキの野菜がたっぷり [食楽web]
美味しさの秘訣は、数種類のスパイスを使用した自家製カレーペーストと、どんこの干し椎茸、真昆布、数種類の混合節で取った無添加の天然出汁。最後にかつお節を追加することで、香り豊かに仕上げているそうです。
スパイスは刺激的すぎず、後味もすっきりと爽やか。辛いものが苦手な人でも楽しめる優しい味です。
うどん好きの上沼恵美子さんは初めて食べたとき、あまりの美味しさに「一滴も残したくない」と感激したのだとか。
こだわりの小麦を使った自家製麺
2種類の国産小麦をブレンドして作ったうどんは、少し細めでつるっとしたのど越し。もっちりしていて、まろやかなカレー出汁とよく絡みます。ちなみに、店名の『美糸』はこの細めのうどんを“美しい糸”と見立てた表現と、音楽の“beat”を掛けているそう。実は店主は元DJで、店内に飾られたレコードや流れる音楽にもその経歴が反映されているんです。
カリッと香ばしい「あんかけ焼きおにぎり」
400円
うどんと一緒にぜひ食べて欲しいのが、サイドメニューの「あんかけ焼きおにぎり」。こんがりと焼き色がついた丸いおにぎりの上にトロトロのあんがかかっていて、ゴマと大根おろし、ミョウガ、ネギがのっています。
お焦げの香りがたまらない
あんはうどんと同じ出汁が使われているのか、香りと旨味がじわんりと広がります。カリカリもっちりとした焼きおにぎりと、風味豊かな出汁、爽やかな香りの薬味。いろんな味と食感が合わさって絶品でした。
レコードと共に愉しむ極上うどん
コンサートや舞台が行われる「オリックス劇場」の目の前
レコードの音色が響く落ち着いた空間、一点ものの器など、どこを見ても店主のセンスと遊び心が感じられます。さらに、外国人観光客向けのうどん打ち体験も開催しており、取材日も楽しそうに生地をこねる姿が見られました。料理を味わうだけでなく、日本の食文化を体験できる場としても愛されているようです。
(撮影・文◎安達春香)
●SHOP INFO
店名:UDONZIN美糸
住:大阪府大阪市西区新町1丁目16-17
TEL:06-6616-9901
営:11:30-15:00(L.O.14:30)、17:00-22:30(L.O.21:30)
休:水曜日
https://www.instagram.com/beat_udonzin/