3.浴室の床をリフォームするメリット
浴室の床をリフォームするメリットを整理してみましょう。
[1] 床のひんやり感がなくなる
在来工法の浴室の場合、タイル貼りの床が多く見られます。冬場は床がひんやりとして、入浴がおっくうになりやすいのがデメリット。床をリフォームして素材を変更すると、タイル特有のひんやり感が軽減できます。
[2] 床が滑りにくくなる
タイル貼りの床は水がかかると滑りやすくなり、転倒のリスクが高まります。滑りにくい床材にリフォームすることで安全に入浴できるため、子どもや高齢者がいる家庭には特におすすめです。
[3] カビによる健康被害を防げる
浴室は湿気が多く、どうしてもカビが生えやすい環境になります。カビが生えると見た目が悪くなるだけでなく、アレルギー反応や喘息などの健康被害を引き起こすこともあるため、放置しておくのはよくありません。カビの生えた床をリフォームすると、清潔な環境になるので安心して入浴できます。
[4] 掃除が楽になる
水はけのいい床材や、汚れが落ちやすい床材に変更することで、浴室の床掃除が楽になります。浴室の床は範囲も広く、掃除が大変な場所なので少しでもお手入れしやすい床材にすると、家事の時短にもなるでしょう。
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4.浴室の床材の特徴と性質
浴室の床リフォームに必要な費用をお伝えしましたが、実は床材の素材によっても費用が左右されます。ここでは主に使用される素材の特徴などをお伝えしますので、リフォームの参考にしてください。
【樹脂床材】比較的安価で滑りにくい
出典:クリナップ
・子どもや高齢者がいる ・費用を抑えたい |
7~15万円 |
在来工法 ユニットバス |
ユニットバスで一般的に採用されている素材で、在来工法の浴室でも用いられます。高い耐久性や滑りにくいといった特徴があり、費用も抑えられます。
ただし汚れが蓄積しやすく、日々のこまめな掃除が欠かせません。
【シート床材】低コストでリフォーム可能
出典:https://www.artreform.com/example/3335/
・費用を抑えたい ・DIYにチャレンジしたい |
5~10万円 |
在来工法 ユニットバス |
シートタイプの床材は費用を抑えつつ、手軽に床をリフォームしたい方におすすめ。元の床の上にシートを貼るだけなので、DIYにも適した素材です。
さまざまな見た目のシートが販売されているので、自分の好みに合わせて選べるのもメリット。クッション性や滑り止めなどの機能も備えており、手軽なリフォームで快適な浴室に生まれ変わるでしょう。
ただしシートを貼るだけなので、床の復旧はできません。床の下地まで傷んでいる場合や、あまりにもカビがひどい場合は応急処置にしかならないので、床の状態が心配な方はプロに判断してもらうとよいでしょう。
またカビの黒ずみを除去する洗剤を長時間塗布することができない商品もあるため、お掃除の観点からも慎重に選ぶようにしましょう。
【FRP床材】床のひんやり感を解消
出典:TOTO
・子どもや高齢者がいる ・床のひんやり感を解消したい |
10万円~ |
在来工法 ユニットバス |
FRP(Fiver Reinforced Plastic)とは繊維強化プラスチックのこと。軽いのに耐久性に優れているという特徴があり、船や風力発電の羽にも使われるほど丈夫な素材です。滑りにくく、保温性に優れているなどのメリットも併せ持っていることから、近年浴室の床材として導入されることも多くなっています。
デメリットとしては、導入コストが高く、傷がつきやすいといった点があります。
【タイル床材】冷たくない商品もある
出典:LIXIL
・おしゃれな浴室に仕上げたい ・タイルならではの質感を楽しみたい |
10万円~ |
在来工法 |
タイルは在来工法の浴室に使用されることが多い素材です。特徴としてはデザイン性に富んでいることや、色やサイズのバリエーションが豊富なこと。床のみならず、壁にも用いることが可能です。
ひと昔前のタイルは滑りやすい、冷たいといったデメリットが目立っていましたが、近年のタイルはそれらのデメリットをカバーする製品も登場しています。またタイルは部分的な補修が可能なので、割れたり汚れが落ちなくなった部分だけ交換することも可能です。
デメリットとしては、タイルを貼るには熟練の技が必要なので、費用や工期が長くなりやすいことが挙げられます。タイル自体は汚れがつきにくい素材ですが、目地に水が残りやすく汚れやカビの原因になるため日々のお手入れは必要です。
【木製床材】木の質感や香りを楽しめる
・温泉施設のような雰囲気を楽しみたい ・木の香りや温もりを感じたい |
15万円~ |
在来工法 |
和の雰囲気を感じる浴室にしたい、木の質感や香りを楽しみたい場合は、木製の床材もあります。高級感があり、自宅の浴室が温泉施設のような雰囲気になります。滑りにくく、保温性に優れているのもメリットです。
ただし、木なので水には強いとは言えず、経年劣化で腐ったりぬめりが出たりします。使用後はよく乾かすなど、日々のお手入れが欠かせません。
【天然石床材】露天風呂のような高級感
※画像はイメージです
・高級感のある雰囲気が好み |
20~40万円 |
在来工法 |
天然石の床材は、露天風呂のような高級感のある雰囲気が味わえます。汚れやカビもつきにくく、日々のお手入れで清潔が保てるでしょう。
デメリットとしては、コストがかかることや滑りやすい、冬場はひんやりとするといった点があります。固い素材なのですべったときにケガをしやすく、子どもや高齢者がいる家庭にはやや不向きでしょう。