物件の購入費は高額であるため、住宅ローンを利用する方も多いでしょう。高額な住宅ローンの支払いをカード払いにできればポイントがたくさん貯まるのでは、と気になる方もいるのではないでしょうか。
この記事では、住宅ローンをカード払いできるかどうかを解説。また住宅ローン審査の流れや気をつけたいポイントについてもご紹介していますので、ぜひ参考にしてみてください。
なぜ住宅ローンはカード払い不可?3つの理由
「住宅ローンをカード払いできたらいいのに」と思う方は多いでしょう。カード払いであればポイントが溜まるうえ、お金が管理しやすいというメリットもあります。しかし実際は、住宅ローンの支払いをカード払いにすることはできません。
ここでは、なぜ住宅ローンがカード払いできないのか、理由を3つ解説します。
1.管轄が異なる
住宅ローンのカード払いができない一因として、管轄の違いが挙げられます。住宅ローンは、金融機関に申し込んで口座を開設し、毎月その口座に返済していくという金融商品のひとつに過ぎません。よって、住宅ローンは金融機関(銀行)、クレジットカードはクレジットカード会社の管轄となるため、カード払いができないのです。
住宅ローンの種類にはフラット35や民間の金融機関が行っている民間ローンもありますが、どちらも金融機関へ返済します。
2.無担保
住宅ローンのカード払いが利用できない理由のひとつに、担保の有無もあります。担保とは、債務者がお金を払えなくなった場合に、債権者の損害を補うためのもの。住宅ローンでは、買った家や土地が担保です。
万が一ローンの返済ができなくなった場合、債権者である金融機関は、この担保を元にローンの未払金を回収します。そうして金融機関は高額な住宅ローンのリスクを補っているのです。
一方クレジットカードには担保がないため、カードの上限額を定めることにより貸し倒れになるリスクを避けています。無担保であるカード払いの場合、高額な住宅ローンはリスクが大きいのです。
3.貸している側に利用手数料がかかる
クレジットカードの利用には、貸主側に手数料がかかります。仮に住宅ローンの支払いをクレジットカード払いとした場合、金融機関は多額の手数料をクレジットカード会社へ支払うことになるのです。
手数料の発生によって金融機関側の利益が少なくなり、住宅ローンを低金利で提供できなくなります。このようにカード払いは、金融機関側にメリットがないのです。
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住宅ローン以外でカード払いできるのは?
住宅ローンはクレジットカード払いに対応していませんが、火災保険や団体信用生命保険、家賃の場合はカード払いに対応しているケースもあります。
ここでは、住宅ローン以外でカード払い可能なものについて解説します。
火災保険
火災保険は、火災で住宅や家具が燃えてしまったときに保証する保険です。基本的にカード払いは可能ですが、保険会社によっては対応していないケースもあるため契約時に確認しておきましょう。
クレジットカードには一括払いと分割払いがあります。火災保険の支払いに対し、月払いや年払いといった分割払いを受けつけているケースは基本的にはありません。原則として、契約時に一括で支払います。
しかし、クレジットカード会社によっては火災保険契約後に分割払いやリボ払いが可能な場合もあるので、カード会社の規定を確認してみるとよいでしょう。
そもそも火災保険料はそこまで高額な金額ではありません。分割払いを利用すれば金利手数料もかかるため、できる限り一括で支払うことをおすすめします。
団体信用生命保険
団体信用生命保険は、住宅ローンの返済者(契約者)に万が一のことがあった際に、残りの住宅ローンがゼロになる保険です。団体信用生命保険は家族と家を守る重要な保険であり、加入している家庭は多いでしょう。
団体信用生命保険は、以前では年に1度、口座振替での支払いに限定されていました。しかし、現在はクレジットカードでの支払いができるようになっています。また機構による分割払い、クレジットカード会社による分割払いも可能です。
家賃
家賃のクレジットカード払いに対応している不動産会社は増えつつあります。これはキャッシュレス決済の普及に伴い、少額の買物から高額な買物まで、日常のさまざまなシーンでクレジットカードが利用されるようになったためです。
クレジットカードの利用には貸主側に利用手数料がかかり、利益が少なくなるデメリットがありました。一方で、クレジットカード会社を経由することで、確実に家賃が振り込まれ、未払いを防止するメリットもあるのです。