20代の保険加入率は70%
若い女性と保険
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生命保険文化センターの「生命保険に関する全国実態調査」(2024年度)によると、個人年金を含む生命保険の加入率は2024年時点で89.2%と、大多数の世帯が何らかの保険に加入していることが分かります。ただし20代に限定すると69.5%と大きく加入率は下がります。2015年は77.5%だったため、ここ10年でやや加入率は下がっているようです。
ただ、これらは老後に備える個人年金が含まれています。現役時代の死亡保障としての生命保険の加入状況はどうなっているのでしょうか?同じく生命保険文化センターによる「生活保障に関する調査」(2022年度)によると、20代男性が46.4%、女性が57.1%となっています。このような調査結果を踏まえると、20代で独身男性だと死亡保障についてあまり必要性を感じていないというのは頷けます。
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「貯蓄は三角、保険は四角」が意味するもの
20代の死亡リスクは非常に低いため、生命保険に加入する代わりにその分を貯蓄や投資に回すという考え方でも良いと思います。特に独身であれば、万が一の際の子どもの教育費などを考える必要もありません。
今後結婚をして子どもができても、公的年金には遺族年金制度があります。また若い人の多くが共働きです。自身に万一があった際も配偶者が生計を維持することができるケースが多いでしょう。
「貯蓄は三角、保険は四角」という言葉があります。これは、貯蓄は三角定規の斜辺のように少しずつ貯まっていくのに対して、死亡保険は加入した時点で1000万円といった保障が始まるため保険は四角と表現される理由です。
これは医療やがん保険でも同じことがいえますが、コツコツ貯蓄をしていく中で何らかのまとまった資金が必要になった際、貯蓄だけでは対応できない場合が考えられます。そのような状況になったら保険がカバーしてくれるかもしれません。もちろん、大きな障害を抱えることになっても労災や障害年金といった公的な社会保障もあります。こういったことを考えながら、定期保険が必要かどうか検討してください。
図:筆者作成