「トイザらス様、さすがです。かわいいデザインも、お店のロゴもない ただのつまらんダンボール」──。

クリスマスが近づく12月、おもちゃ・こども用品の量販店「トイザらス」公式オンラインストアについて、配送用の段ボール箱が素朴なデザインだったことを喜ぶ投稿がSNS「Threads(スレッズ)」で話題になっている。

子どもにサプライズでプレゼントを贈りたい親心から、商品到着時に配送元が分かりにくい箱に賞賛が集まったのだ。同社に導入経緯を取材した。

ロゴがあるとサプライズがバレる

注目を集めているのは、Threadsユーザー(@minato.s.gohan)さんが2024年12月中旬に投稿した体験談だ。トイザらス公式通販で子ども用のクリスマスプレゼントを購入したところ、素朴な茶色の段ボール箱で届いたとして冒頭のように称えた。

ロゴが描かれていた場合、文字が読めない幼い子どもでも店を見分けるケースがあるといい、投稿者はサプライズがバレないよう箱の処分を焦っていたとのこと。しかし、実際の箱はロゴや装飾がなかったため、「めちゃくちゃ助かりました」「この時期の大人の『子供の夢を守るぞー!』的な一致団結感いいですよね!!」と喜んだ。

公開された写真をみると、箱の上面には「配達ドライバーの皆さまへ」というメッセージのみ確認できる。下記のように記されている。

「この中の商品は、お届けするお子様お一人お一人の笑顔を思い、まごころを込めて梱包させて頂いております。どうか丁寧にお取り扱い頂き、配達をお願い致します」

投稿は2万4000件超の「いいね」を集め、Threadsでは「なるほどー!この季節だと無地じゃないと都合が悪い事もあるんですね」「ただのつまらんダンボール最高!」「長年サンタさんのお手伝いをしている企業なだけありますね……さすがです」「段ボールのメッセージも最高」「素晴らしい心遣い」などとトイザらスへの賞賛が相次いでいる。

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きっかけは数年前の「お客様の声」だった

果たしてクリスマスシーズンならではのデザインなのか。通年同じだという意見もみられたものの、投稿者は「いずれにしてもありがたい」としている。

日本トイザらス(本社・神奈川県川崎市)の広報担当者は18日、J-CASTニュースの取材に対して、下記のように経緯を明かした。

「弊社では、数年前のクリスマスシーズンに、弊社からとわからないようにロゴ等の入っていないデザインの段ボール箱を採用いたしました。その年のクリスマス後、従来のロゴ入りのものがなくなり次第、通年でロゴ等の入っていない段ボール箱を使用しています」

シンプルな段ボール箱で配送する狙いや思いを尋ねると、広報担当者は、

「今では通年使用となっていますが、きっかけはクリスマスに、お子様たちにわからないように届けてほしいといったお客様の声でした。お子様の夢を守るためのみなさまの努力のお役に少しでも立てていたらうれしいです」

と説明。ただし、3号サイズの段ボール箱のみ「宝箱」のデザインが施されており、クリスマスシーズンも使用しているという。ロゴや社名は入っていないが、箱の底面に、ロゴの一部である「R」がデザインされた鍵の絵が描かれている。

全ての箱に記載されているという配送ドライバーへのメッセージについては、「勝手ながら、私たちは配送ドライバーの皆様と一緒に子どもたちに笑顔を届けていると思っているので、メッセージというかたちで記載させていただいています」とした。