人生相談:陰口を言う人と上手に距離をおくには?3つの助言で気持ちを軽くする!

不安への対処法1:A子さんの行動

まず、A子さんについて。

「人の悪口、蜜の味」といわれます。この場合の悪口は、相手に直接言うものではありません。“告げ口”“陰口”の類です(直接言えるならアドバイスの一種でしょう)

悪口はおいしい蜜の味をしているかもしれませんが、それに夢中になれば暗い穴に落ちます。

釈迦の遺言ともいわれる『遺教経』に“わがまま”に関する一節があります。“わがまま”を告げ口、陰口に読み替えてみてください。

「蜜を探す人が蜂蜜ばかりに心が動けば、蜂蜜を取ることばかりに夢中になって、足元の深い穴に気付きません。わがままというのは、習慣性があって、なかなか直りません」

A子さんはこのままでは穴に落ちるでしょう。その穴は「いつか我が身が板挟みになる」という、彼女にとって、とても困った事態です。

仮に、コビトカバさんたちのLINEをグループ1、A子さんがつくっている別のLINEをグループ2としましょう。

今のところ、1と2のグループに接点はありませんが、A子さんは両方のグループに参加しています。2つのグループには接点がないので、A子さんは別のグループにいる人の悪口を言えます。

しかし、1と2のグループに接点ができたら、A子さんの立場はとても危うくなります。これが板挟み。双方にはさまれたA子さんは精神的に固まるか、ぺちゃんこになる可能性があります。

穴には、他にも「悪口を言っても“この人は観察眼がするどい”とは誰も思わない。悪口を言ったからといって自分が偉くなるわけではない。これらのことを、まだ知らないようだと呆れられる」という面もあります。

多くの人は、思春期にこうしたことを学び、告げ口や陰口を慎むようになりますが、A子さんは、告げ口、陰口が我が身に及ぼす弊害をこれから学ぶことになるのでしょう。

私としては、試練を受けるであろうA子さんにエールを送りたい気分です。

(広告の後にも続きます)

不安への対処法2:自分も悪口を言われているのではないか

metamorworks / PIXTA

次に、コビトカバさんの不安についてです。

不安に思わなくても、悪口は必ず言われていますから安心(?)してください。人の口に戸は立てられません。

私たちは、人が持っている多くの側面のうち、一つの側面を見てその人を評価します(職場に対するA子さんの不満も同様です)。その評価も、言い方一つでほめ言葉にも悪口にもなります。

例えば
「頭がいい=あざとい=抜け目がない」
「やさしい=お人よし=おせっかい」
「臨機応変=いきあたりばったり」
「人当たりがいい=優柔不断=自分がない」
「おおらか=ちゃらんぽらん=いい加減」
などです。

この「一つの側面だけで評価する」「評価する人の善意や悪意によって、表現が変わる」ということをわかっていれば、悪口を言われても、大した問題ではありません。

コビトカバさんの全体を見ているわけではないし、悪意のある表現ならそれをプラスイメージに変換して受けとればいいのです。いちいち気にしなくてもいいのです。