食楽web
寒くなってくるとついつい食べたくなるのがあったかい「長崎ちゃんぽん」です。ちゃんぽんの店としてすぐ頭に浮かぶ店は何と言っても『リンガーハット』ではないでしょうか。全国に650店舗以上あるし、そもそも東京などでは、リンガーハット以外にあんまり専門店がないですからね。
しかし最近、よく目にするようになった長崎ちゃんぽん専門店があります。それが『じげもんちゃんぽん』というお店。
店舗数が増大している『じげもんちゃんぽん』。こちらは西新宿にあるお店
このお店、東京、千葉、神奈川、埼玉、茨城など関東圏だけで25店舗、そのほか大阪、広島、福岡にも出店しており、リンガーハットには遠く及びませんが、続々と店舗数を増やしている、いまかなり勢いあるちゃんぽん店です。みなさんは食べたことありますか?
筆者は、新宿や池袋、中野、吉祥寺といった自分の行動エリアで見かけることが多く、気にはなっていたものの、なかなか行く機会がなかったのですが、今回、初訪店してきたところ、これが想像以上に美味しかったので、実食レポートしていきたいと思います。
野菜もスープも麺も想像を超える美味しさ
地下1Fにある『じげもんちゃんぽん』。昼営業のみなので、看板がわかりにくい
訪れたのは『じげもんちゃんぽん新宿西口大ガード店』です。こちらのお店、夜は『釜焼き鳥本舗おやひなや』という居酒屋なんですが、昼のみ『じげもんちゃんぽん』になるという2部制。
さっそくメニューを見ていきます。『じげもんちゃんぽん』のちゃんぽんには大きく分けて白、赤、黒の3種類があります。
・白ちゃんぽん(880円):鶏と豚骨のダブルスープに魚介カエシを加えた白いスープ
・赤ちゃんぽん(950円):白にジャンや山椒、ラー油を加えた赤みがかったスープ
・黒ちゃんぽん(950円):白に焦がしにんにくの黒マー油とあらびきコショウを加えた黒みがかったスープ
要するに白がベースなわけですね。初めてなので、もちろん「白ちゃんぽん」を注文。ちなみに卓上にお酢や食べるラー油が置いてあるので、やろうと思えば赤や黒に近い味に味変もできそうです。
『じげもんちゃんぽん』のメニュー。3種類の選べるちゃんぽんと、皿うどんもある[食楽web]
注文して待つ間、厨房から中華鍋で野菜などの具材を炒めている豪快な音が聞こえてきます。ちなみに、ここのこだわりの1つとして、新鮮な野菜を一気に高温で炒めることを大事にしているそうです。5分ほどして登場したのがこちらです。
「白ちゃんぽん」880円
麺の上にてんこもりの野菜と肉。具材はキャベツ、もやし、玉ねぎ、人参、きくらげ、そして豚肉。そして一番上に、ピンク色の薄い削り節のような謎の物体がのっています。これ何ですか? とお店の方に訊いたところ「かまぼこを削り節のように削ったものです」とのこと。なんか斬新!
さっそくその薄削りのかまぼこから食べてみると、食感は鰹の削り節のようですが、言われてみれば、確かにかまぼこのようなほのかな甘みがあります。これは初めて食べる食材です。
上に載っているピンク色の食材は、かまぼこの削り節
続いて具材。これでもかというくらい野菜がたっぷりで、炒める前の量を想像するとボウルに山盛りくらいあるのではないでしょうか。キャベツ、もやし、玉ねぎなどがシャキシャキしていて、甘くて美味! これ1食で1日分の野菜が摂れると思います。
鶏骨と豚骨を長時間炊いて、カエシを加えたスープ
白濁したスープは、鶏骨と豚骨を長時間炊いたダブルスープと、厳選した醤油やあご出汁などの魚介類をブレンドしたカエシを合わせて作っているそう。旨味を凝縮したような濃厚さがありつつ、後味はさっぱり。美味しい!
筆者がもっとも美味しいと思ったのは、実は麺です。この麺、『じげもんちゃんぽん』自家製麺で、口に入れるとプリンとしたなめらか食感で、噛むともっちり。濃厚なスープが適度にからまって、箸が進んで止まりません!
自家製麺は、野菜と一緒に口に入れたときの食べやすさを考えて22cmにしている
野菜たっぷり、スープの旨味も文句なし、そして麺も極旨! と三拍子そろったちゃんぽんで、正直、想像を超える美味しさにびっくりしました。
これまではちゃんぽんというと、ほぼリンガーハット一択でしたが(もちろん、個人店で美味しいちゃんぽんを出す店はあるにしろ)、今後は都内にも増加中の『じげもんちゃんぽん』にも行く機会が増えそうです。まだ行ったことがないちゃんぽん好きは、ぜひ一度食べてみてください。
(撮影・文◎土原亜子)
●SHOP INFO
店名:じげもんちゃんぽん新宿西口大ガード店
住:東京都新宿区西新宿7-10-19 B1
営:11:30~15:00 こちらの店舗は昼のみの営業
休:日祝
https://www.jigemonchampon.com