実家を出て1人暮らしをしている私は、母に毎月仕送りをしています。しかしその母は額に満足いかないようで、大手企業に勤めている次男のほうが協力的だと文句ばかり。おまけに、父の他界後に金づかいが荒くなったのです。
心配だからこそ…
父親の葬式が無事終わって2カ月後。母親から、「早く仕送りをして」というメッセージが届きました。
「母さん、もうお金に困っているの? 先月の仕送りだってしたし、父さんの遺産も入っただろ?」
すると母は、来月のカードの支払いができないと言うのです。数百万あった貯金もとっくにないのだとか。どういう使い方をしたら2カ月でなくなるんだ、と私はあきれるばかりです。
「これからは父さんの年金も入らないんだから、少しは節約してよ母さん」と苦言を呈すると、「それなら困らないように仕送りを増やしてよ! 長男のくせにケチね」と逆切れしたのです。
私はそれでも改心してもらおうと、諦めずに諭しました。
「これでも心配しているんだよ。実は父さんから母さんのことを頼まれたんだ。母さんはブランド好きだから、散財しないように見張ってくれって……」
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え、毎月5千円?
しかし母は、いわゆる大企業に就職した弟と、一般的には名前の知られていない会社に勤めている私を比べて非難したのです。
「仕送りが毎月5千円じゃ足りないのよ!」
「次男を見習いなさい」
「毎月15万の仕送りよ?」
「15万送ってるのは僕だけど」
私は「ん?」と目を疑いました。あいつが毎月15万でこっちが5千円の仕送り?15万を送っているのは私のほうだと返すと、「そんなわけないでしょ! 本当にあんたは冷たいわ、産むんじゃなかった……。もうあんたを息子とは思わないから!」
私はため息をついて、そのまま母に電話をかけました。
「いや母さん、金額だけじゃなくて振込人の名前をちゃんと確認してよ……」
「えっ、なんで? あんたは知りもしない会社のしがないサラリーマンで、あの子は大企業勤めでしょ……」と母は大混乱の様子でしたが、私には謝罪の言葉もなく、そのまま電話を切ったのです。