「便利な駐車場にリフォームしたいけど、費用相場がわからない」
「高額なイメージがあるけれど、予算はどれくらい必要なのかな」
と悩んでいる方も多いのではないでしょうか。
ここでは、駐車場リフォームの費用相場や工事の種類、施工事例をまとめてご紹介します。便利で快適な駐車場づくりに、ぜひお役立てください。
1.駐車場リフォームの種類と費用相場
駐車場のリフォームは、シンプルな地面の舗装から屋根と壁で囲まれたガレージの設置まで、目的や予算に応じて選択できます。
大きく分けると次の4種類があり、それぞれの工事を組み合わせることで理想の駐車場づくりが可能です。
愛車の保護レベルや利便性、防犯性、そして予算に合わせて、どこまでの工事を行うか検討していきましょう。
では、それぞれの工事の特徴やメリット・デメリット、費用をご紹介します。
①地面を舗装する費用
土のままの駐車場は、砂や泥で車や道路を汚してしまったり、乗り降りの際に靴が汚れたりすることも。
こうしたお悩みを解決するには、砂利・アスファルト・コンクリート・インターロッキングのいずれかで舗装することをおすすめします。
砂利 | ・最も手軽で安価 ・砂利が飛散しやすい ・雑草が生えやすい |
アスファルト | ・水たまりができにくい ・価格と機能のバランスがよい |
コンクリート | ・耐久性が高くメンテナンスフリー ・費用が高め |
インターロッキング | ・デザインの自由度が高い ・費用が高め |
駐車場全体を舗装すると費用が高くなりますが、タイヤが踏む部分のみをアスファルトやコンクリートで舗装し、残りの部分を砂利や芝生にすることで、機能性を保ちながら費用を抑えることができます。
出典:https://freshhouse.co.jp/case/20850/
最も費用を安く抑えられるのが、砂利舗装です。歩くと音がするため防犯効果があり、将来的に用途を変更する際の解体費用も安価です。
ただし、砂利が跳ねて車体を傷つける可能性があり、砂利が沈んだり減ったりするデメリットも。隙間から雑草が生えるため、砂利の下に防草シートを敷くなどの対策も必要です。
このようなデメリットはあるものの、4種類の中で最も安く施工できるため、予算を重視する方に適しています。
約6.75~10.2万円 | 約6~9万円 |
約13.5~20.4万円 | 約12~18万円 |
一般道路と同じ素材を使うアスファルトは、雨が降っても水たまりができにくく、滑りにくい特徴があります。コンクリートと比べて安価です。
ただし、夏場の高温で表面が柔らかくなったり、ひび割れやへこみが発生しやすいという欠点も。色も黒のみと選択肢は限られますが、その分汚れが目立ちにくいメリットもあります。
価格と機能性のバランスが取れているため、2~3台規模の広い駐車場をつくりたい方におすすめです。
約7.5~22.5万円 |
約15~45万円 |
出典:https://www.artreform.com/example/647/
コンクリート舗装は駐車場の定番で、耐久性と強度に優れています。日々の掃除程度の簡単なメンテナンスで済むため、ランニングコストもほとんどかかりません。
初期費用は高額になりますが、品質を重視する方や、維持管理の手間を最小限に抑えたい方に適した選択肢です。
約15~22.5万円 |
約30~45万円 |
インターロッキングとは、コンクリートブロックをかみ合わせて敷き詰める工法です。
水たまりができにくく、耐久性の高さも備えています。さまざまな色や形のブロックを用いてデザインを楽しめ、部分的な補修も可能です。
ただし、施工費用が高額で施工期間が長く、隙間から雑草が生えたり色あせしたりする傾向があります。
費用や工期の課題がクリアできて、耐久性やデザイン性を重視する方におすすめな方法です。
約22.5~37.5万円 |
約45~75万円 |
②入り口にゲートを設置・交換する費用
駐車場の防犯対策や外観の印象向上のため、入り口にゲートを設置することができます。主な選択肢は次の5種類です。
チェーンポール | ポールを立ててチェーンで区切る | ・最も手軽で安価 ・完全な侵入防止は不可 |
伸縮ゲート | アコーディオン状に開閉 | ・豊富なサイズと種類 ・強風や衝撃に弱い |
跳ね上げ式ゲート | 上下に開閉 | ・防犯性が高い ・カーポートとの干渉に注意 |
引き戸ゲート | 左右にスライド | ・防犯性が高い ・扉の収納スペースが必要 |
シャッターゲート | シャッター式に開閉 | ・最高レベルの防犯性 ・一般的に高価 |
出典:https://www.8044.co.jp/gallery/98
チェーンポールは、数本のポールの間にチェーンを渡して、駐車場の境界を区切るゲートです。
固定式の他に、地中に収納できる上下式や着脱可能なタイプもあります。
完全な侵入防止はできませんが、費用を抑えながら明確な境界を設けたい方に適した選択肢です。
4万円~ | 4.6万円~ | 18万円~ |
5万円~ | 6万円~ | 24万円~ |
出典:https://www.ishome.ltd/jirei/detail.php?pid=2167
伸縮ゲートは、アコーディオン状に伸縮することで開閉するゲートです。
下部に猫よけガードがついたものや高さのあるもの、角地や傾斜地に対応するものなど豊富な選択肢があります。
手動タイプは経済的ですが、強風や衝撃に弱く、広い間口では開閉に手間がかかります。使用頻度が高い場合は、これらのデメリットを考慮して採用しましょう。
7万円~ |
30万円~ |
出典:https://www.ishome.ltd/jirei/detail.php?pid=1195
跳ね上げ式ゲートは、上下に開閉する防犯性の高いタイプです。収納スペースが不要なため、駐車場の間口を狭めずに設置できます。
手動タイプは持ち上げるのに力が必要なため、電動・手動の選択は慎重に検討しましょう。
また、設置の際はカーポートとの干渉がないかなど、上部の空間確保にも注意が必要です。
15万円~ |
80万円~ |
出典:株式会社LIXIL
引き戸ゲートは、左右にスライドする1枚または数枚の扉で構成されたもの。高い防犯性と、重厚感のある見た目が特徴です。
さまざまな素材のものがあり、家や庭の雰囲気に合わせて選ぶことができます。
ただし、扉の収納スペースが必要となるため、設置場所に十分な余裕があるか確認が必要です。
25万円~ |
70万円~ |
出典:https://www.k-yamaken.com/case/exterior-kodate-renovate-2531/
シャッターゲートは名前の通り、完全に閉鎖できる高い防犯性を持ち、車両を確実に保護できるゲートです。見た目にも重厚感があり、住宅の印象を向上させます。
完全に視界を遮るスラットタイプと、内部が見える死角の少ないグリルタイプから選べます。
55万円~ |
90万円~ |
③カーポートを設置・交換する費用
出典:https://www.8044.co.jp/gallery/270
車を雨や雪、紫外線から守り、快適な乗り降りを実現したいならカーポートの設置もおすすめです。
費用は素材や性能によって大きく異なり、高性能なものでは100万円程度かかることも。
また、既存のカーポートを解体して交換する場合は、解体・撤去費用も考慮に入れる必要があります。
約13~65万円 |
約30~210万円 |
④ガレージを設置する費用
ガレージは屋根と壁で車を完全に囲む駐車スペースで、独立型とビルトインガレージの2タイプがあります。
天候から車を守るだけでなく、鍵付きシャッターの設置で高い防犯性も実現できます。
また、アウトドア用品や冬タイヤなどの保管スペースとしても活用できるため、費用は高くなりますが、愛車と収納物を確実に保護したい方におすすめです。
独立型ガレージ | ・庭など敷地に余裕があれば設置可能 ・既製品なら費用が抑えられる |
ビルトインガレージ | ・狭い敷地を効率的に活用可能 ・1階部分の解体など工事が大掛かり |
出典:https://freshhouse.co.jp/case/20024/
住宅とは別に建てられる独立した建物のガレージです。庭など敷地に余裕がある場合に適していますが、建築物として扱われるため建ぺい率の制限に注意が必要です。
既製品を設置する方法は費用を抑えられ、オーダーメイドで建築する方法は要望に合わせた設計が可能です。
100~300万円 |
出典:https://www.ishome.ltd/jirei/detail.php?pid=2347
住宅と一体化したガレージで、狭い敷地でも効率的に空間を活用できます。
室内から直接アクセスできる動線を整えれば、雨天時や車いす利用者、介護が必要な方に便利です。
既存住宅へ設置するためには1階部分の解体も必要で、大掛かりな工事となるため費用も高額になります。
80~350万円 |
1階の建物につなげる形でビルトインガレージを増築する場合も建ぺい率の制限には注意が必要です。
ご自宅でどこまでリフォームできるかどうかは一度リフォーム会社に相談してみると良いでしょう。
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2.駐車場リフォームのポイント
ここまで駐車場リフォームの方法や費用についてご紹介してきましたが、実際の工事を失敗なく進めるためには、いくつかの重要なポイントがあります。
建築確認申請の必要性から工事中の車の保管場所まで、押さえておくべき3つのポイントをご説明します。
①建築確認申請が必要なリフォームもある
カーポートやガレージなどを設置する際は、建築確認申請が必要になる場合があります。
10㎡以上の増築には申請が必要で、普通乗用車1台分の標準的な駐車スペースは約15㎡になるため、多くの場合申請が必要です。
また、準防火地域・防火地域の増築では、面積に関係なく申請が必要となります。
建ぺい率の制限で増設が難しい場合もあるため注意してください。固定資産税にも影響するため、適切なアドバイスができるリフォーム業者を選びましょう。
②工事中の車の保管場所を考える
次に、工事期間中の車の保管場所について事前に検討が必要です。
カーポートの設置など簡単な工事であれば3〜4日で終わることもありますが、ガレージの設置など大掛かりな工事は1ヶ月程度かかることもあります。
代替の駐車場の確保と費用も考慮に入れ、時間と予算に余裕を持った計画を立てましょう。
③相見積もりをとる
駐車場リフォームにはさまざまな工事があるため、予算に合わせてどのような工事をするか決めることが大切です。
費用の適正価格を知るためにも、複数の業者から相見積もりを取りましょう。複数社の見積書とプランを比較すると、リフォーム内容や依頼する業者も決めやすくなります。
相見積もりのマナーや、見積書から信頼できる業者を選ぶ方法は、こちらの記事も参考にしてください。
リフォーム見積もり5つの鉄則!注意点や断り方・進め方も解説