遺産相続トラブルが起こってしまった場合の相談先

相続トラブルが発生した場合、専門家への相談が解決への近道です。それぞれの専門家の役割や費用の目安を以下にまとめました。

1.弁護士

主な業務:

・法律的な交渉の代理

・訴訟時の代理人として対応

費用の目安:

・初回相談:無料が多い

・相談料:30分あたり約5,500円〜

・着手金:約20万円〜30万円

・報酬額:得られた経済的利益に応じた計算(例:遺産300万円以下なら16%、3億円超なら4%+738万円)

2.司法書士

主な業務:

・不動産登記の手続き

・遺言書の作成支援

・裁判所に提出する書類の作成

費用の目安:

・相続登記:約6万6,000円〜15万円以上(不動産の価値により異なる)

3.税理士

主な業務:

・相続税の申告代理

・申告書類の作成

・税務相談

費用の目安:

・相続税申告:遺産総額の0.5%〜1.0%

・相続人が複数いる場合、加算報酬(例:2人目以降、約10〜15%)

・非上場株式や期限が迫っている場合、追加報酬が発生することもあるため早めの依頼が推奨される。

4.行政書士

主な業務:

・保険や公共料金などの名義変更手続き

・遺産分割協議書の作成

・戸籍の収集、財産目録の作成

費用の目安:

・基本報酬:約6万円〜

・戸籍収集:1通あたり1,500円

・遺産分割協議書:約3万円〜

・有価証券の手続き:約3万5,000円〜

その他の相談先:

・銀行、不動産会社、保険会社

・税務署や法務局

・各地域で開催される民間の無料相談会

遺産相続トラブルを避けるためには、まず被相続人が遺言書を作成することが重要です。また、相続人同士が普段から適度なコミュニケーションを取ることも、トラブル防止につながります。

もしトラブルが発生した場合には、状況に応じて適切な専門家に相談することが、解決への近道となります。

浜田 政子

愛媛相続診断士協会 会長