プロ野球巨人の元選手で、今オフ戦力外通告を受けた菊田拡和内野手(23)が2024年12月25日放送の特番「プロ野球戦力外通告」(TBS系)に出演し、インターネット上で大きな話題となった。

父「ここで終わりかと想像していなかった」

茨城県出身の菊田氏は常総学院高校から19年ドラフト3位で巨人に入団。高校時代、通算58本塁打を放ち、将来の4番候補として期待された。

巨人では2軍生活が続き、プロ5年で1軍出場は6試合。そして、9月30日に球団から戦力外通告を受けた。

番組では、戦力外通告を受けた後の菊田に密着した。通告を受けた瞬間について菊田は、「自分の中でもびっくりしすぎて、(球団の方に)『質問あるか』と言われたが、もう大丈夫ですと。分かりましたと」と振り返り、「23歳ですもんね、まだ。悔しいですね」と巨人時代の自身のユニフォームを見つめた。

菊田が野球を始めた小学1年生の時から、支えてきた父・勝夫さん(60)と、母・知子さん(58)。

息子から戦力外通告の報告を受けた勝夫さんは、「その瞬間ね、戦力外かって。ここで終わりかと想像していなかった」と語り、知子さんは「信じたくないというのと、涙なんて流していられないというのはありました」と振り返った。

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「菊田くんのお父さんお母さんの愛が深すぎて泣く」

菊田は両親の思いを胸に、最後の望みをかけて11月14日に行われた12球団合同トライアウトを受験。トライアウトでは、5人の投手と対戦し、5打数1安打だった。

トライアウト受験の結果、プロ球団からのオファーはなかった。茨城の自宅で両親を前にして菊田は、「今からプロというのはないから。ジャイアンツに3位で入れて、5年間という短い間だったけど、2人がいなくちゃここまでは来れなかったと思う。本当に感謝している」と涙を見せた。

息子の感謝の言葉に知子さんは、「夢は大きく、現実は厳しかったんですけど、きっとそれが何かの役に立つと思うので、また次も応援します」と涙で応えた。

このような親子のやりとりは、インターネット上で話題となり、Xでは「ご両親とのやりとりや 感謝の言葉でとても胸が熱くなった」「厳しい世界ですね」「菊田拡和は社会人で現役続行ミキハウスでも頑張れ」「マジ悲しすぎる 菊田選手、本当につらいだろうな」「菊田くん、超頑張って欲しい」「菊田くんはご両親、特に母ちゃん幸せにしてやってくれと願う」「菊田くんのお父さんお母さんの愛が深すぎて泣く」などの声が寄せられた。

番組では、菊田は25年シーズン、社会人野球の「ミキハウス」で野球を続けることが明かされた。