交際3ヶ月の彼と初旅行。「1泊8万の高級ホテル」をおねだりするのはアリ?

今週のテーマは「2泊3日の軽井沢旅行から帰ってきた途端に振られた女。理由は?」という質問。さて、その答えとは?

▶【Q】はこちら:「彼女との結婚はないな…」交際3ヶ月目の28歳女と軽井沢旅中、男が幻滅したワケ

咲希と2泊3日の軽井沢旅行を終え、家に着いた途端に僕は大きく息を吐いた。

「なんか…疲れたな」

今年で31歳、来年で32歳になる僕。

商社社員という職業柄、そろそろ海外駐在もあるだろうから「次に付き合う人とは結婚だろうな」と思っていた。だから咲希との未来を考えていなかったわけではない。むしろ、ちゃんと考えていた。

しかしこの旅行で、咲希との関係性を見直すことにした。

一緒に旅行をすると、いろいろと見えてくるもの。

特に結婚を意識している男女が旅行をした際、男性は意外に女性のこういう所を見ていたりする…。



A1:計画の段階で、高いホテルを要求してきていた



咲希とは、「そろそろ結婚を考えないといけないなぁ」と思っていたタイミングで、知人の紹介で出会った。

美人で気立てもよく、年齢も28歳でバランスもちょうどよかったのもあり、数回のデートを経て、交際することになった。

そして交際3ヶ月になるくらいで、「温泉へ行こう」という話題になる。

「咲希はどこか行きたい場所とかある?」

「温泉と言えば箱根だよね!どうしようかな〜」

しかし話していくうちに段々と変わり、咲希から軽井沢という提案があった。

「箱根もいいけど、軽井沢とかは?泊まりたいホテルがあって」

軽井沢は昔からよく行っているので、もちろん大歓迎だ。しかし咲希から提案があったホテルを見て、僕は一瞬驚く。

「ここはどうかな?1泊8万くらいだから行けそうじゃない?」

― いいけど…1泊8万か…。

払えない金額でもないが、微妙な金額だ。

だが1泊だと思ったら、咲希はまさかの2泊を提案してきた。

「いいじゃん、ここ。でも2泊するの?1泊でよくない?」

「移動するのも大変だし、せっかく年末にお休みが取れたんだから、のんびりしようよ」

この時、僕は少しだけ嫌な予感はした。でもお互いにいい大人で、咲希もちゃんとした会社で働いている。

― 自分から2泊って言い出したってことは、さすがに多少は出すってことだよね?

「OK。どうする?一旦俺のほうで予約しておく?」

「うん、お願いします♡」

しかしこの時の咲希の言動が、後々の旅行のすべてを物語っていた…。

まず、新幹線の切符を買うときにもその兆候はあった。

車を持っていないので、新幹線で東京駅から軽井沢まで行くことになった僕たち。アプリでチケットを見ていると、咲希は隣で素知らぬ顔をしている。

― あれ?これって…切符代も僕持ち?

軽井沢までの切符代なんて、普通の指定席でたかだか6,000円弱くらいだ。

「咲希、新幹線代は各自でね」

そう言うと、さすがに何かに気がついたのか、自分で切符を買った咲希。

しかし軽井沢へ着いてからも、僕の中での疑問は膨らんでいく。

「着いた〜!!玲央、やっぱり軽井沢にして良かったね!」

「そうだね〜。久しぶりに来たけど、やっぱり良いよね」

軽井沢駅へ着き、嬉しそうにしている咲希。それはそれで微笑ましいし、ホテルへ着いてもかなり喜んでくれている。

「玲央、ありがとう♡こんな素敵なホテル、幸せすぎる〜!」

「良かった良かった。夜ごはんも楽しみだね」

しかし次に咲希がした行動に、僕は心底驚いてしまった。

チェックインを済ませて部屋へ着くなり、部屋と洗面台に荷物をザザーっと広げ始めた。

「咲希、荷物多くない?(笑)」

「そう?色々とこっちは準備もあるし」

― それにしても、こんな短時間で部屋って汚くなるもの?

汚くはないけれど、急に洗面台がゴチャッとしている。

― 旅行っていろいろ出るな。

そう思いながら、1泊目は幕を閉じた。



A2:結婚相手として考えるなら、厳しいなと思ったから



そして迎えた2日目。この日は何も決めていなかったけれど、朝ごはんを食べながら何となくプランを練る。

「今日どうする?レンタカーしようか。咲希の準備は、どれくらい時間かかりそう」

「うーん、1時間くらい?」

「わかった」

しかし待てど暮らせど、咲希の準備は終わらない。

― 女性の準備って、こんなに時間かかるのか?

昨日も思ったけれど、咲希は出かけるまでがかなり遅い。前の彼女と比較するのは申し訳ないが、みんなもう少し早かった気がする。

僕自身がせっかちなので、このタイミングのズレも気になり始めてきた。

そしてレンタカー屋までタクシーで向かい、軽井沢観光をすることになった僕たち。

しかし当然のことのように、タクシー代もレンタカー代もご飯代も、全部僕が支払っている。

― 普通は一言くらい、「ここ払うよ?」とかあるよね…?

商社勤めとはいえ、ただの日系のサラリーマンである。お金が湯水のように湧いてくるわけではない。

実際に支払ってもらえたら嬉しいけれど、一番大事なのは心遣いだ。「払うよ」とか「旅費、少しは出すよ」とか、言えないのだろうか。

咲希はその気遣いがまったくない。

さらに夕方前にアウトレットへ行った際の咲希の言動に、僕は呆れてしまった…というよりも。心の中で「あぁ、なるほどな」と、諦めモードに入ってしまった。

「咲希、そんな買うの?」

旅行代もタクシー代も何も支払わないのに、自分のための洋服は爆買いする。

「だって、すごく安くなっているし。玲央は買わないの?」

「どうしようかなー。ダウンでも見ようかな」

― この子とは、金銭感覚が合わないな。

そう悟ってしまった。

「玲央、本当にありがとう。予約も全部してくれて」

「喜んでもらえて良かった。2泊、意外にすぐだったね」

「だよね!楽しかったね」

ディナーの最中に、お礼をたくさん言ってくれた咲希。もちろんお礼を言ってくれるのは嬉しいけれど、色々と考えてしまう。

「玲央って、軽井沢詳しいんだね」

「昔、家族とよく来ていてさ」

「そうなんだ。さすが。何から何までありがとう」

― 彼女を母親に紹介したらなんて言われるのかな…。

そんなこともふと考えてしまった。

そして3日目。突然ランチ代を支払う気になったのか、蕎麦をご馳走してくれた咲希。

「ここは私が出すよ」

「いいの?」

「もちろん!他全部出してもらっているし、これくらいは」

けれどもやっぱり、何だか引っかかるしスッキリしない。有り難いけれど、蕎麦代だけ払って、支払った気持ちになられるのも何か違う。

そんな気持ちを相手に抱いている自分も嫌だし、結婚相手として考えるときに、「男性が支払って当たり前」と思っている女性はだいぶキツい。

それにホテル部屋の使い方を見る限り、もし一緒に住んだら部屋が彼女のもので溢れそうなのが想像つくし、準備も遅い…。

― この関係、続けるのは無理そうだな。

そう思うと一気に冷めてきた。

これ以上長くいても時間の無駄だし、何より咲希に色々と食い尽くされそうで、僕は別れを決めた。



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▶1話目はこちら:「この男、セコすぎ…!」デートの最後に男が破ってしまった、禁断の掟

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