おすすめの庭木を常緑樹・落葉樹それぞれ5選でご紹介|選び方も解説

庭木におすすめの落葉樹5選

シンボルツリーや植栽におすすめの庭木のうち、5種類の落葉樹をご紹介します。

 

アオダモ

アオダモはモクセイ科トネリコ属の落葉広葉樹です。 幹は細めですが硬く、木製バットの素材となる木としても知られています。

すらりと伸びた幹の上部に葉をつける姿がスタイリッシュで、和風や和モダン、洋風や雑木風の庭にもおすすめです。樹形がスリムなため、植栽スペースが限られた庭のシンボルツリーとしても重宝されています。

日向から日蔭までさまざまな環境にも適応しやすく、寒冷地でも育てやすい樹木です。寒冷地では夏の葉焼けの心配がなく、グレーがかった美しい幹肌に模様が現れます。

 

マユミ

マユミはニシキギ科ニシキギ属の落葉樹です。 もともと日本の山林に自生しており、花や実、新緑や紅葉を楽しめることから鑑賞性が高く、盆栽としても親しまれてきました。和風はもちろん、洋風や雑木風の庭にもよく似合うでしょう。

5~6月ごろに小さな花が咲き、緑の実がついてピンクに色づきます。実か完熟すると裂けて真っ赤な種子が顔をのぞかせるため、落葉後も庭が華やかです。

樹高は3メートル程度と低めで、樹形も自然に整うため、お手入れしやすいシンボルツリーとしても人気があります。

 

イロハモミジ

イロハモミジはムクロジ科カエデ属の落葉広葉樹です。 古くから庭木として植えられており、現在もさまざまなテイストの庭になじむシンボルツリーとして根強い人気を誇っています。

イロハモミジは葉がコンパクトで切れ込みが深く、樹形の美しさで知られます。住まいの外観に合う樹形を選ぶとお互いの魅力を引き立てあい、風情ある景観をつくれるでしょう。

イロハモミジを美しく紅葉させるには、日当たりや昼夜の温度差などの環境が必要です。特に夜間に冷え込む寒冷地ではきれいな紅葉が見られるでしょう。

 

ハナミズキ

ハナミズキはミズキ科ミズキ属ヤマボウシ亜属の落葉広葉樹です。新緑や紅葉に加えて、白色やピンク色の花も楽しめます。古くから庭木として親しまれ、洋風の庭のシンボルツリーにもおすすめです。

環境が合うと高木に育ちますが、庭木の場合は一般的に剪定で高さを抑えます。成長スピードは比較的穏やかで樹形も自然な形にまとまるため、管理もしやすいでしょう。

ハナミズキは日当たりを好みますが、夏場の直射日光や乾燥は苦手です。夏に日差しが一日中当たる場所は避け、株元に下草を植えて乾燥を防ぎましょう。

 

ジューンベリー 

ジューンベリー(アメリカザイフリボク)はバラ科ザイフリボク属の落葉小高木です。花や実、紅葉まで楽しめるシンボルツリーとして人気を集めています。開花後に実がたわわにつき、6月ごろに赤黒く完熟することが名前の由来です。

暑さや寒さ・病虫害にも強く、水はけと風通しの良い場所で大きく育ちます。大きくなりすぎると剪定や実の収穫が大変になるため、高さは2~3メートル程度に抑えるとよいでしょう。

熟した実は生食もできますが、酸味が強いためジャムにするのがおすすめです。実りの季節には鳥も集まります。また、落ちた実の掃除が必要です。

 

(広告の後にも続きます)

庭木の選び方

庭木を植えると長いつきあいになるため、植栽後に後悔しないよう選ぶことが大事です。

庭木選びで押さえておくべきポイントについて解説します。

 

家の外観や景観との調和を考えて選ぶ

庭木は家の外観と調和する樹種を選ぶことが大切です。

庭木そのものが好みでも、家や庭の雰囲気と合わないと樹木だけ浮いてしまいます。迷ったときは、庭と家全体の写真や絵に気になる庭木を描き入れると、植栽イメージを確認しやすいでしょう。

また、住まいがある地域の景観との調和も重要です。近隣の植栽に使われている木はその土地の環境に合う育てやすい木でもあるため、庭木選びの参考にしてみるとよいでしょう。

 

成長したときの樹高や樹形をイメージする

植えて後悔しないために、何年かけてどんな姿に成長するかを把握して選びましょう。

樹木の樹高に注目すると、低木から高木までさまざまな種類があります。

下記は高さで分類した樹木の種類と、最終樹高の目安です。

・低木:30センチメートル~1メートル
・中木:1~2.5メートル
・中高木(準高木):2.5~4メートル
・高木:4メートル以上

庭木として人気が高いのは低木や中木です。高木になるタイプでも成長スピードが穏やかであれば剪定によって高さを抑えやすいでしょう。

樹形に注目すると、枝葉の茂りがコンパクトにまとまるタイプや大きく広がるタイプがあります。大きく育つタイプは広い植栽スペースが必要です。

 

常緑樹か落葉樹かを選ぶ

樹木は常緑樹と落葉樹に大別されます。どちらを選ぶかは好みや庭との相性によりますが、それぞれの特徴を押さえておくことが大事です。

常緑樹の庭木は、秋冬も緑の葉を楽しめますが、植栽環境や季節によって落葉するものもあります。植栽する地域の気候と植物の相性や、育て方の注意点なども確認して選ぶとよいでしょう。

落葉樹は季節による葉色の変化を楽しめますが、落葉期は落ち葉の掃除が必要です。隣家との境界は避けるなど、植栽場所もよく考えておく必要があります。

 

求める機能で選ぶ

庭木の機能にも注目してみましょう。

庭木には日差しを遮る効果や目隠し効果などが期待できます。常緑樹を選ぶと一年を通して日差しや外部からの目線を遮ってくれるでしょう。

落葉樹を選ぶと夏場の直射日光を遮り、冬場は葉を落とすため家屋や小さな植物に日が当たりやすくなります。ただし、落葉樹は目隠し効果は低めです。

また、ブルーベリーやかんきつ類といった果樹を植えると、収穫して家族で食べたり、ジャムに加工したりして楽しめるでしょう。

 

管理ができるものを選ぶ

庭木を植えると、以下のような管理やお手入れの手間が発生します。

・水やり
・剪定
・落ち葉や落下する花ガラ、実の掃除
・害虫の駆除

お手入れの方法は樹種によっても異なるため、適切に管理できる樹種を選びましょう。難しい場合は管理しやすい樹種を選んだり、業者に委託したりする方法もあります。管理のしやすさで人気が高いのは、常緑樹の低木や中木です。

成長スピードが穏やかな樹種は剪定の頻度も少ないため、比較的管理がしやすいでしょう。成長スピードが速い樹種はこまめな剪定で高さを抑えるか、コンパクトに育てられる鉢植えで管理する方法もあります。ただし、鉢植えは水やりの頻度が増えるため、自分にとって管理しやすい方法を選びましょう。