手打ち 陰日向(分倍河原)|異次元の極太自家製麺が誘う新境地
ここ数年、多くのラーメンマニアを熱狂の渦へと引きずり込んでいるのが、“超極太自家製手打ち麺”ブーム。2024年5月22日、その集大成・到達点とでも言うべき1杯を繰り出す新店が、府中市の分倍河原駅から徒歩5分強の場所に誕生した。それが『手打ち 陰日向』だ。
店は、府中市の分倍河原駅(京王電鉄京王線、JR南武線)から徒歩5分強の場所
店主は、名店『日陰』(新川崎)で修業した人物。新川崎の『日陰』と言えば、「もち小麦(もち姫)」を使った極太自家製手打ち麺を考案し、「自家製手打ち麺ブーム」という新局面を切り拓いた実力店。2024年現在、都内のラーメンシーンは麺の多様化が絶賛進行中であるが、そのキッカケを作った店のひとつが『日陰』であることに、疑いを挟む余地はない。
そんな『日陰』から暖簾分けを受けた『陰日向』。てっきり『日陰』の味を踏襲するかと思いきや、師匠のDNAを受け継ぎながらも、師をはるかに超える前代未聞・空前絶後の超極太手打ち麺を繰り出し、オープン直後から大きな話題に。店頭に大行列が連なる人気店となり、現在へと至っている。
『手打ち 陰日向』のメニュー[食楽web]
現在(2024年12月現在)、同店が提供するのは、醤油ベースの「ラーメン」と、そのバリエーション(「ワンタンメン」「チャーシュウメン」)。
麺はまさに小麦の塊! およそ、ラーメン以外も含むすべての麺類の中で、「これ以上太い麺を作ることは難しいのではないか」と感じるほど、その太さは規格外。「超極太」という言葉ですら生ぬるい「超ウルトラ極太麺」だ。
「ワンタンメン」1150円
この麺と合わせるスープは、生姜の涼やかな風味が味蕾と鼻腔を撃ち抜く、生姜醤油タイプ。
餅のように伸びる面をかみしめながら、芳醇なスープをすすり上げる悦楽は、他の何ものにも替えがたい。ワンタン、チャーシューなど、脇を固めるトッピングの出来映えも素晴らしいので、お腹に余裕があれば、ぜひオーダーしてもらいたい。
●DATA
手打ち 陰日向
住:東京都府中市美好町3-9-10
営:11:00〜15:00
休:水
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中華そば きくたに(蒲田)|節スープとモッチリ麺が光る良杯。「鮪ちらし」も必食
2024年8月27日に蒲田にオープンした『中華そば きくたに』も外せない一軒だ。店の場所は、JR蒲田駅(京浜東北線)西口を出て、サンロード蒲田アーケード商店街を2分程度直進した右側(駅から見て)。
壁や扉を設置せず、代わりに、透明なビニールカーテンでフロント前面を覆い、半屋台風に仕立てたファザードが、往来する人々の視線を釘付けにする。それもまた、同店が編み出した戦略のひとつなのだろう。
「チャーシュー麺」1210円
店主は、『らーめん鴨to葱』(御徒町)、『手打親鶏中華そば綾川』(恵比寿)など錚々たる人気店を展開する企業でラーメンの開発に携わっていた方。なので、食べ手の胃袋に刺さる味づくりは、お手のものだ。
『中華そば きくたに』で提供しているのはノスタルジックな顔立ちの「中華そば」、「チャーシュー麺」、及び「鮪ちらし」の3種類。
サバ節・カツオ節・ウルメイワシ節から丁寧に出汁を採ったスープは、着丼すると同時に乾物の芳香が空を舞い、ひとすすりすれば、節に由来する和出汁の滋味が舌上で躍る会心の出来映え。うどん用の製麺機で打ち込んだ、モッチリ感満載のストレート麺も、触感・食感共に非の打ちどころのない傑作だ。
「鮪ちらし」360円
サイドメニューの「鮪ちらし」も、専門店顔負けの本格派。「中華そば」、「チャーシュー麺」と合わせて味わっておきたい。
●DATA
中華そば きくたに
住:東京都大田区西蒲田7-65-8
営:11:00〜15:00、17:00〜22:00
※それぞれ15分前LO、食材なくなり次第終了
休:無休