ごちそうを食べる機会が多いシーズン。胃が疲れていると感じたら、お正月明けは胃にやさしい食べ物で体をいたわりましょう。食事のコツや薬膳を取り入れた簡単レシピをご紹介します。

胃に優しい食べ物をとるコツ

胃が弱っているときは消化のよい食事を心がけましょう。食材の選び方や作り方、食べ方のポイントをまとめました。

脂質・食物繊維が少ない食べ物を選ぶ

脂質が多い食べ物は消化に時間がかかり胃の負担になりやすいため、脂質が少ないものを選びましょう。食物繊維は健康のために大切な栄養素ですが、胃腸が弱っているときにとり過ぎると消化不良を起こすことがあります。野菜は繊維のやわらかいものを少しずつとるのがおすすめです。

<消化のよい食べ物>
● 主食:ごはん、お粥、うどん、にゅうめん、パンなど
● 主菜:皮を取り除いた鶏肉、赤身の豚肉・牛肉、白身魚、ほたて、牡蠣、卵、豆腐など
● 野菜:かぶ、大根、にんじん、キャベツ、かぼちゃ、じゃがいも、ほうれんそうなど
● 果物:バナナ、りんご、桃など

<消化の悪い食べ物>
● 主食:玄米、ラーメン、焼きそばなど
● 主菜:バラ肉、ベーコン、うなぎ、サバ、いか、たこなど
● 野菜:ごぼう、たけのこ、こんにゃく、しらたき、コーン、きのこなど
● 果物:パイナップル、ドライフルーツなど

細かく刻む・やわらかくする

調理するときは食材を細かく刻んだり、やわらかく煮たりすることで、より消化しやすくなります。肉を細切れにしたひき肉も消化しやすい食べ物です。

温かいものを食べる

冷たいものをとり過ぎると胃腸の刺激になったり、胃腸の機能が低下したりすることがあります。胃が弱っているときは常温や温かいものを食べましょう。食材を加熱するときは油で揚げる、炒めるよりも、ゆでる、煮る、蒸すなどあまり油を使わない方法がおすすめです。

薄味にする

香辛料が多いもの、食塩が多いもの、酸味が強いもの、甘みが多いものは胃の負担になります。料理は薄味を心がけましょう。

よく噛んでゆっくり食べる

食べ物はよく噛むことで細かくなり、唾液の分泌が増えて消化を促します。よく噛んでゆっくり食べると満腹感が得られるため、食べ過ぎの防止にもつながります。おかゆやスープなどはのどごしがよいですが、早食いは避けてよく噛んで食べましょう。

香辛料・カフェイン・アルコールを控える

唐辛子など刺激の強い香辛料や、アルコール、カフェインは胃を刺激するので気をつけましょう。カフェインはコーヒーや紅茶、緑茶などに含まれています。胃が弱っているときにこれらを飲みたいときはカフェインレスタイプを選ぶのも手です。

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卵とみつばのしょうがスープ

薬膳では、寒い冬は体を温めて生命力を補う食材がよいとされています。お腹を温めて胃の調子を整えるしょうが、滋養強壮効果のある卵、巡りをよくして食欲を促すみつばを組み合わせたスープです。

【材料(2人分)】
みつば…1/2束、卵…2個、水…2カップ、しょうが(すりおろし)…1かけ、鶏ガラスープの素…小さじ1/2、しょうゆ…小さじ1/5、塩…少々

【作り方】
① みつばは1cmの長さに切る。
② 鍋に水を入れて火にかけ、沸騰したらみつば、しょうが、鶏ガラスープの素、しょうゆ、塩を入れる。
③ 溶き卵をまわし入れて、半熟状になったら火を止めて器に盛りつける。