人気玩具「トミカ」の在庫切れ表示が「納車まち」になっている――。商品を販売するタカラトミーが細部までこだわっているとして、2024年12月中旬にSNS上で大きな話題となった。

同社広報課によると、納車待ちの表現は03年ごろから採用している。「実際の新車の納車を待っているときと同じように、届くまでの時間を楽しんでいただけたら」という思いで発案されたものだという。

重視するのは「また行きたくなるような場所を提供すること」

今回の表示を紹介したX投稿は、19日20時時点で約8万4000件以上のいいねを集めるなど話題になった。実際の自動車販売店で購入するかのような演出を細部にまでデザインしているという主旨の内容に対し、この表示を絶賛する声が相次いだ。

タカラトミーの広報課によれば、約20年前は「品切れ」という札を使っていた。当時の営業担当者が「お子さんが欲しい車が今すぐに手に入らない」ことが申し訳ないという思いから、せめて商品が届くまでの時間を楽しんでもらえるよう、納車待ちという表現を採用したという。

トミカを販売する上で重視していることは何か。子どもの関心を集める商品を作ることに加えて、「(子どもたちが)トミカの世界観を感じることが出来る楽しい売場、また行きたくなるような場所を提供することも大事にしています」と説明。

今回SNSで話題になったことについては、「お品切れでご不便をおかけしているなかで大変恐縮ですが、トミカの『納車まち』の表現を評価していただき、投稿が反響を呼んでいるのはうれしく思っております」と受け止めている。