すてきな出会いが!

実家では、兄が婚約者を連れて来ていました。人柄も良く、やさしい笑顔のその女性と私は、すぐに打ち解けました。そして話を聞いていると……。なんとA社の社長令嬢だったことがわかったのです。

「お、夫が、御社と長期契約が決まりそうだって……」

聞けば、兄が義弟のために口添えしてくれたのだとか。しかし、今回出戻ったことで私がどんな扱いを受けているのかがわかり、怒り心頭に。

「大切な妹をコケにして……。もちろん別れるんだろ?」

それでもまだ、離婚する決心を固められずにいた私。しかし、兄の婚約者が親身になって相談に乗ってくれたのです。

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背中を押してくれたのは

それから数週間後。ずっと迷っていた私の背中を押してくれたのは、兄の婚約者でした。義姉妹になるからというのは別としても、信じられないくらい気が合った私たち。実は彼女も、前夫に言葉の暴力を受けていて、大変な思いで離婚をしたという過去があったのです。

「あなたの夫と契約しようとしているプロジェクトは、世の専業主婦の方々のための製品開発なのよ。それなのによくもまあ、自分の奥さんを見下して……。あり得ない!」

そして、私が自分で選択して新たな人生を歩めるよう、いろいろ試案。一緒にとある計画を立てたのです。

この間、夫からは何度も連絡がありました。と言っても謝罪や改心の言葉などはゼロ。「早く家に戻って炊事洗濯家事をやれ」と言ったような内容ばかりでした。これまで私は無視し続けていたのですが、ついに決心。兄と婚約者がいる前でスピーカーをONにして、夫に電話をしたのです。