文具のとびら編集部

久々に心がときめいた。筆者の大好きな万年筆インク「色彩雫(いろしずく)」の新色が発売されたからだ。

日本の美しい情景をモチーフにした「色彩雫」は、2007年のデビュー以来、程よいペースで新色を発売してきた。今回の新色は、「燈路(とうろ)」「春暁(しゅんぎょう)」「六花(りっか)」の3色。



どれも「色彩雫」らしい、こだわりの感じられる色ばかりだが、中でも筆者の目を惹いたのが、青系インクの「六花」。「六花」とは雪のことで、雪の結晶が六角形なのがその由来だという。パイロットのサイトには、「凛と張り詰めた冬の空から降ってきた雪の結晶をイメージしたブルー系」のインクだと説明があった。「色彩雫」のブルー系インクは個性的な色味が揃っているので、この新色もぜひ入手したいと思ったのだ。

限定色の「iro-utsushi」も一緒に

これらの新色は、非常に人気が高いらしく、在庫切れとなっている色があるようだ。本当は大ビン(50ml/税込2,200円)の方を買いたかったのだけれど、お店の人に訊いたらどうも在庫がないようだったので、「色彩雫ミニ」(15ml/同1,100円)を購入した。ちなみに、同インクのミニボトルは、これまで3色セットでしか販売していなかったのだが、今回の新色の発売に合わせ、1本だけでも購入できるようになった。

また、万年筆のペン先が付いたつけペンタイプの筆記具「iro-utsushi(いろうつし)」(税込1,100円)を、今回の「色彩雫」の新色と既存色の「山葡萄」と「竹炭」をイメージしたボディカラー全5色を限定発売。定番品とは違って、ペン先に金メッキを施しているのもポイントだ。店頭では、「色彩雫ミニ」と一緒のディスプレーでこの「iro-utsushi」の限定品を販売しているので、インクと一緒に購入した。もちろん、インクと同じ軸色をチョイス。ペン先は中字のMを選んだ。

では、早速「iro-utsushi」にインクを付けて試し書きをしてみよう。

書いた直後は、「iro-utsushi」のペン軸と同じような鮮やかな青色だったが、インクが乾いてくると若干緑色が混ざったような色になった。最初に書いたように、「凛と張り詰めた冬の空から降ってきた雪の結晶をイメージ」したインクなので、凛とした佇まいのある美しさがあるわけだが、その一方で、“凛とした”イメージとはかけ離れてしまうかもしれないが、“優しさ”のようなものも感じた。筆者の脳内に広がった光景は、冬の夜空に雪が降り積もり、それを家々から漏れる明かりがほんのりと照らしているというもの。そして、その明かりの下では何やら楽しげな家族団らんの一コマが繰り広げられているに違いない…。そんな連想から、心温まるような優しさを感じたのだ。



これはあくまでも個人の見解で、もちろん「それは違う」という人もいるだろう。ただ、一つの色からいろんなことを想像(妄想)できるのが、インクの醍醐味なのではないだろうか。間違いなく言えるのは、いつまでもウットリと筆跡を眺めていたいくらい、とても素敵な色のインクだということ。ぜひ多くの人に試してもらいたいなと思います。

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