プロ野球日本ハム、阪神、楽天などでプレーした野球解説者の下柳剛氏(56)が2025年1月7日までにユーチューブを更新し、楽天から巨人に移籍した田中将大投手(36)に熱烈エールを送った。

「経験ということでは菅野の上を行く選手を取った」

田中は大リーグのニューヨーク・ヤンキースから20年オフに古巣楽天に復帰。1年目の21年シーズンは4勝9敗。22年シーズンも9勝12敗と負け越し、23年シーズンは7勝11敗だった。

24年シーズンは、23年10月に受けた「右肘関節鏡視下クリーニング術」の影響で、1軍での登板は9月28日のオリックス戦1試合のみだった。

24年オフに楽天から自由契約となり、12月24日に巨人入りが発表された。田中は楽天で119勝、ヤンキースで78勝を記録しており、節目の日米通算200勝まであと3勝に迫っている。

下柳氏は25年シーズンの巨人の戦力を分析しながら、田中を獲得した理由について独自に分析した。

「エースの菅野(智之)君がメジャーに挑戦。巨人もだいぶこの穴は大きいなと思っていたら、メジャー経験のある田中将大選手を獲得した。経験ということでは、菅野の上を行く選手を取って、ピッチャーのリーダー的存在として阿部(慎之助)監督は考えて、楽天を自由契約になった田中将大君を取った」

そして、自身の経験を踏まえ25年シーズンの田中の成績を予想した。

下柳氏はセ・パ両リーグで投手として活躍。03年に日本ハムから阪神に移籍し、05年には最多勝のタイトルを獲得した。パ・リーグからセ・リーグに移ることについて、下柳氏は次のように語った。

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「将大の存在はセ・リーグの各球団にとって嫌だと思う」

「(去年)最後に投げたということは、今年投げる準備もできているだろうし、なんせ(日米通算)200勝まであと3勝。このオフは、チームが代わるし気合を入れてやるだろう。モチベーションが高いところで入っていけるから、すごく頑張れると思う。パ・リーグからセ・リーグにきて、たくさん勝ったピッチャーは、俺を含めていっぱいいる。野球のちょっとした違いを感じながらやったら、そこそこ成績を残せると思う」

巨人はオフに元中日のライデル・マルティネス投手(28)を獲得。大勢投手(25)とともに強力なリリーフ陣が形成される。下柳氏はマルティネスの加入が、田中に与える影響が大きいとし、こう分析した。

「将大は7イニング投げればいいという形で、8回、9回は任せられるとなれば、まだそんなにスタミナは落ちていないだろうし、リハビリをしっかりやって去年投げて今年準備しているだろうから、将大の存在はセ・リーグの各球団にとって嫌だと思う。もともと力のある選手だけに、コンディション不良のために1年間ダメだったが、あれだけ長いこと投げていたら1年くらいあります。たまには。そこで調整して今年出てきたら、各球団、嫌だと思う」

巨人移籍にあたり、坂本勇人内野手(36)の存在が大きいと指摘した。田中と坂本は小学生時代、同じ野球チームに所属した仲だ。

下柳氏は「(巨人には)元チームメイトの坂本君がいるわけだから、(チームに)溶け込むのに何の心配もいらない。すんなり巨人で頑張れるんじゃないでしょうか」と期待し、最後に「将大頑張れ。楽天見返せ」と熱いエールを送った。

スポーツ紙の報道によると、田中は巨人の入団会見で「3勝で終わる気持ちはない。チームのためにひとつでも多くの勝利に貢献したい」などと語ったという。