俳優の吉沢亮さん(30)が酒酔いの状態でマンションの隣室に無断で侵入したとして、警視庁が捜査していることが今月6日わかった。
昨年12月29日の夜から友人らと酒を飲んでいたという吉沢さんは、12月30日の午前10時半ごろ、自宅マンションに帰宅した際、隣室に無断で侵入したという。部屋の住人が110番通報し、警察が駆け付ける騒ぎになった。警視庁の調べに対し、吉沢さんは「記憶を飛ばしました。トイレをしたくて、勝手に入ってしまったと思います」などと話したという。
吉沢さんの所属するアミューズは6日公式サイトを更新し、報道内容を事実と認め「隣室の方には大変ご迷惑をおかけしてしまったため、すでに当社および本人からお詫びをさせていただいております。ファンの皆様、および関係者の皆様にはご心配とご迷惑をおかけしており、大変申し訳ございません。なお、すでに吉沢はマンションを退去しております」と謝罪・報告した。
警視庁は住居侵入の疑いで任意で捜査を進め、容疑が固まり次第、書類送検する方針だという。
吉沢亮さん「逮捕されていた可能性もあった」
刑事事件への対応が多い杉山大介弁護士は、吉沢さんが逮捕されていた可能性もあったとしてこう語る。
「男性が隣人宅への住居侵入をして、その隣人が女性だった場合、逮捕されることも多いです。今回は『書類送検』の予定ですから、弁護士としては『逮捕されなさそうで良かったですね』と思っています」
しかし今後、検察が吉沢さんを起訴する可能性は否定できないという。
「住居に侵入する行為があったことには争いがなさそうですから、現時点で不起訴だと言い切れる要素がないです。
ただ、そもそも他人宅と認識していなかったというところから故意が否定されるパターンや、被害者との示談成立のパターンなど不起訴への道筋はいくつかあります。今回も、すでに所属事務所と本人が被害者に謝罪しているということで、ちゃんと示談を目指すことにはなると思います。もっとも悪意のある行為ではなかったとしても迷惑をかけたのは事実ですし、被害者の心情もあるので、その成否について部外者が決めつけるものではありません。」(杉山弁護士)
無施錠だった被害者に過失はある?
ちなみに書類送検されるという報道に対し、SNSには「これで吉沢亮が前科持ちに」といったポストもあるが、“前科持ち”とは検察によって起訴され、さらに裁判で有罪判決が下った人に対して使われる言葉であるため、現時点で吉沢さんに使用するのは適切ではない。
杉山弁護士は、「たとえ書類送検されたとしても、手続きが警察から検察に移るだけで、何かの変化を示すわけではなく、捜査の対象者という吉沢さんの立場は変わりません」と説明。
また、インターネット上には「被害者宅が無施錠だったから吉沢さんが侵入した(侵入できた)」として吉沢さんを擁護する声もあるが、こうした声に対しても杉山弁護士は冷静に指摘する。
「無施錠だから(被害者が)悪いということはないです。悪意なく入ってしまったというストーリーに親和的ではありますが、それで吉沢さんの行為が正当化されるものではないでしょう」(杉山弁護士)
CM契約解除で違約金発生か
7日には、吉沢さんを「アサヒスーパードライ ドライクリスタル」の広告キャラクターに起用していたアサヒビールが、契約の途中解除を発表した。
お酒の広告塔がお酒で不祥事を起こしたとあらば、当然ともいえる契約解除だが、今後アサヒビールが吉沢さんや吉沢さんの所属事務所に対し違約金の支払いを求めるなどの訴訟リスクもあるのだろうか。
杉山弁護士は「たしかに一般論で言えば、広告イメージを損なってCM放映ができなくなると、事務所が違約金を支払うことがあります」としつつ、「契約関係や世間のイメージともあわせて広告主が判断すること」として回答を留保した。
〈好きなことに向き合うために、アルコール分低め〉
余暇を楽しむために“ドライクリスタル”を選ぶのだとCMの中で笑顔を見せていた吉沢さん。当日もドライクリスタルが提案するお酒の楽しみ方をしていれば、のどかなお正月を迎えられていたかもしれない――。