精神科医の和田秀樹さんが2025年1月7日に公式YouTubeチャンネルを更新し、タレント・中居正広さんの女性トラブル騒動を受けて、性犯罪に対する賠償額の少なさに異論を唱えた。
「性犯罪のトラウマは下手をすると一生続く」
「【中居正広】性犯罪に対する賠償額について」と題した動画で和田さんは、昨年末から一部週刊誌で中居さんが女性との性的トラブルを起こし、9000万円の解決金を支払ったと報じられていることに言及。その上で「性犯罪に対する賠償はどのくらいしないといけないのか」というテーマで話を進めた。
はじめに和田さんは、自転車事故が交通事故と異なり大抵の加害者が保険に加入していないため、仮に被害者に重い後遺症が残って働けなくなった場合、億単位の賠償金を支払う可能性が生じると説明。転じて「性犯罪のトラウマというのは下手をすると一生続く」とし、「そのトラウマのせいで、たとえば仕事中にワッと忌まわしい光景がフラッシュバックといって思い出されてしまって、そして仕事が中断してしまうだとか、うつ状態が酷くて仕事が続かないだとかと言うようなことは結構多くて。レイプ被害の場合だったら一生そのトラウマに苦しみ、まともな職に就けないということが多いわけです」と語った。
その上で「ということは普通に考えた時に、自転車や自動車の事故と同じく、数億円の賠償を請求されても当たり前のことだと思う。あと自転車や自動車と比べたら、心の傷以外にも人間としての尊厳を踏みにじられるわけですから、慰謝料として5000万、1億円取ったって当たり前のものだと私は思っているわけです」と主張した。
また、和田さんは一部報道で被害女性がテレビ局の正社員だったとされていることに触れ、「(テレビ局を)辞めることになったわけですから、テレビ局で正社員として定年まで勤めあげたら数億のお金がもらえるはずなわけですから。本当だったら数億円ぐらいの賠償でも当たり前だと思うから。9000万円というのはむしろ安すぎると思います」と説いた。そして「私は性犯罪に対する賠償というのは億単位、基本5億というのが原則だと思いますよ」と私見を述べた。
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「懲罰的賠償だったら50億取ってもいい」
さらに「私どもが伝え聞く範囲であれば、大体100万、高くて500万ぐらいの示談金を払えばレイプで不起訴になってしまいます」とも。「(加害者は)100万払って許されたから何回も罪を繰り返す。たとえば、ミスター慶応と言われてる人なんかは5回ぐらい逮捕されていますよね」といい、「で、被害者は常に100万から500万ぐらいの金で泣き寝入りさせられている」と憤った。
続けて、100万円程度の示談金で不起訴になることは「犯罪者を野に放つようなものですよ」と批判し、「精神障碍者が精神鑑定を受けて無罪になって精神病院に入って、それで出て行ってまた犯罪を犯した時に、どれだけマスコミが叩くか。それなのに性犯罪者がたった100万円ぐらいの金を払って許されて、起訴もされないで前科もつかないで、それで野に放たれてまたやった場合にほとんどマスコミは騒がないですよね。そうやって女性弱者をいじめてるのがマスコミなんですよ」と非難した。
そして「交通事故はわざとやってないんです。わざとやっていないけれども相手に怪我をさせてしまったり、殺しちゃったりしたら何億も取られるのに。性犯罪の時はわざとやっているわけですから」とし、「懲罰的賠償だったら50億取ってもいいと思いますよ。50億取られるということになれば、やる奴だって減るでしょう」と提言していた。