中年世代の性生活は、加齢や環境の変化から人知れぬ悩みを抱えるもの。時に不安を感じ、時に相手の配慮に救われることもあるでしょう。加齢に伴う体や心の変化はもちろん、子育てや仕事との両立など、中年期ならではの葛藤も見えてきます。

今回は、実際に起こったエピソードを3つ紹介します。年齢による変化に戸惑ったり、夫婦間のすれ違いに悩む夫たちの声とは……。

夫婦生活を3回連続で断られた夫が…



私たち夫婦は、結婚する前はお互いに求め合っていたのですが、子どもが生まれてから夫婦生活を提案するのはいつも私のほうからになっていました。ふとそのことに気付き、3回連続で夫婦生活を断られたことをきっかけに、妻に気持ちを聞いてみることにしました。

「ずっと思っていたけれど、いつもこちらから誘ってばっかりだよね? そっちからは誘わないの?」と聞いた私に対し、妻は「したくないわけではないけど、私からしたいとは思わない」と言いました。

要は自分から誘うことはなく、気分が乗らなければ断るというのです。

しかし、私は魔法使いではないので、妻の気分が乗っているときなんてわかりません。それについて妻は「見ればわかるでしょ? デリカシーの問題」と一蹴。

こうした会話の末、最終的に私から誘うこと、妻からは誘わないこと、気分が乗らないときは誘われても断ることがあるということに落ち着きました。

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この話をして以降、一度も夫婦生活はないので妻は「最近していないけど大丈夫?」と聞いてきますが、その質問のほうが逆にデリカシーがないなと思っています。なので「大丈夫だよ、ありがとう」とかわすようになりました。私だけが妻のことを愛し盛り上がっていたと気が付いたので、この先レスになるんだろうなと思うばかりです。

著者:田中幸喜/30代男性
イラスト/きょこ

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子どもがいると気分が乗らない



私には中学生、小学生、幼稚園児の3人の子どもがいます。特に中学生は夜遅くまで起きていることもあり、夫婦生活の時間がまったく作れません。

たまに子どもが早く寝たり自分たちが遅くまで起きていられることがあっても、気持ちが上がらず……ということが多々あります。

子どもが小さいうちは夫婦の時間が作れる機会が多かったので、気持ちが上がらないときは次回に持ち越しということで妻も納得していましたが、今ではチャンスを逃すばかり。

気持ちをいつでも上げられるように何か良い工夫があれば知りたいと模索する日々です。

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同じような境遇の夫婦は多くいるのではないかと思います。それぞれの家庭でどのように夫婦生活の時間を作っているのか興味はありますが、知人や友人にはなかなか聞きにくく……うまくいかない夫婦生活に悩むばかりです。

著者:川田誠/30代男性
イラスト/きょこ