
ローメンテとコスパのよさから注目が集まっているガーデンプランツ、宿根草(しゅっこんそう)。植えっぱなしで手入れが楽で、毎年新しい品種も登場して目が離せない宿根草の中から、2024年度に人気が高かった品種をご紹介します。選者は、4千種を超す植物を扱う「おぎはら植物園」店長の荻原範雄さん。進化したニューフェイスやプロに選ばれている注目品種が登場する2024年度版、人気の宿根草5種から、あなたの庭に新風を吹き込むお気に入りを見つけましょう!
植えっぱなしで丈夫に育つ
選ばれている人気の宿根草

宿根草と山野草の販売で多くのファンがいる専門店「おぎはら植物園」。長野県上田市にある同園では、越年して毎年花を咲かせる「長生きする植物」の宿根草を中心に、幅広くガーデン植物を取り扱っています。全国のガーデニングを趣味にする人たちをはじめ、観光ガーデンや公共の庭などからも珍しい植物やお目当ての植物を求めて注文が入る「おぎはら植物園」で、2024年度に人気が急上昇した宿根草を5種ピックアップ。店長の荻原範雄さんに特徴や魅力、育て方のコツを教えていただきます。
●2023年度版はこちら
●2022年度版はこちら
●2021年度版はこちら
●2020年度版はこちら
●2019年度版はこちら
●2018年度版はこちら
●2017年度版はこちら
(広告の後にも続きます)
セレクト1
エキナセア ‘ミニ ベル’
小さめの鮮やかな花が多数開花。
エキナセアの魅力は、何といっても華やかで美しい花。特に、多くの宿根草が花を休む真夏であっても、暑さに強いエキナセアはたっぷりの日差しを浴びて一層美しさが際立ち、存在感を発揮します。夏らしい元気な花色、お洒落なフォルムも相まって、近年、国内でも人気が上がっています。

このエキナセアは最新品種ではありませんが、優秀な性質から2024年から販売を開始しました。数多くの八重咲きエキナセアが世に出ていますが、本種は丈夫さ、長生きという点で特に優れており、場所への順応性が高いので、ほとんど放任でも無理なく育てられる品種です。
他の植物と組み合わせやすい小型種。ナチュラルな雰囲気にも調和します。
花は少し小ぶりですが花上りが素晴らしく、1株から無数の花茎が立ち上がります。 近年のコンパクトな品種とは異なり、草丈が伸びますが50~70cm前後とほどよい高さ。他の草花と混植したり、ボーダーガーデンやメドウガーデンなどに加えるなど、幅広く活躍します。

エキナセアは丈夫で寒さにも暑さにも強い性質です。適した場所であれば、植えっぱなしで何年も生き続け、ほとんど手間がかかりません。基本的に日向を好むので、日陰は避けて十分日が当たる場所に植えましょう。梅雨時や夏の多湿を嫌うので、風通しがよい場所を選ぶことも大切です。また、強すぎる乾燥、極端な痩せ地では長生きしません。少し肥沃なほうが生育や花つきがよいので、市販の培養土を混ぜてから植えるのをおすすめします。
【Data】
■ キク科 宿根草(耐寒性多年草)冬季落葉種
■ 学 名:Echinacea purpurea ‘Mini Belle’
■ 別 名:エキナセア(エキナケア) パープレア(プルプレア)、馬簾菊(バレンギク)など
■ 花 期:初夏~盛夏
■ 草 丈:50~70cm前後(生育後・花丈も含む)
■ 株張り:40~60cm前後(生育後・環境差がある)
■ 耐寒性:強い(-15℃~-25℃ ※環境差がある)
■ 耐暑性:強い
■ 日 照:日向~やや半日陰
■ 原産地:北アメリカ(原種の主な自生地)