植物性のバターとクリームを使ったとは思えない味わいに驚くテリーヌショコラ/【連載】達人おすすめのお取り寄せ

フランスヴァローナ社の最高級ショコラ「カライブ」と、マダガスカル産10年ものの最高級バニラを使った贅沢なテリーヌ。バターや生クリームではなく、大豆バターに豆乳クリームを使うことにより、ヘルシーでよりなめらかな口溶けに。

「パティスリー ハルミエール」は、2019年10月、東京の立川市内にオープン。オーナーシェフの三宅 善秋さんは、2010年にアメリカで開催された製菓の世界コンクール「WPTC(World Pastry Team Championship)」に日本代表チームの一員として出場し、見事に総合初優勝を果たしました。その後もホテルや有名パティスリーで研鑽を重ね、独立開業した現在は、地元でも評判のお店となっています。

このお菓子は最初、三宅シェフの講習会で教えていただいたのですが、試食して驚愕!後日、お店のオンラインショップから取り寄せて知り合いといただきましたが、改めて、やっぱりこれはすごいテリーヌショコラだ!と思わずにいられませんでした。

フランス・ヴァローナ社のビターチョコレートの中でも、ローストナッツのような香ばしさとバランスの良い風味が特徴のロングセラー製品を使い、誰もが食べやすい味に。その一方、大きな特徴として、バターや生クリームといった乳製品不使用で、植物性の大豆バターと豆乳クリームを使用するという、新たな試みに挑戦しています。

最近、食品業界では、植物由来のフードが注目され、特に、欧米諸国ではニーズが高まっていますね。私も、ここ数年、動物性素材不使用で植物性素材を使ったスイーツを、色々といただいてきました。

ただ、このジャンルは、レベルにまだかなりの差があります。その中でこの品は、私がこれまで食べた乳製品不使用スイーツの中でも、群を抜くクオリティでした。知らずに食べたら、気づかずに楽しまれる方も多いのではないかと思います。

秘密の1つは、原材料の特別な豆乳クリームと大豆バター。半世紀以上にわたり大豆を研究してきたメーカーが、世界初の特許製法によって生み出したものです。豆臭さが気にならず、大豆本来の甘みやコクを保ちつつ、合わせる素材の風味を引き立てます。その豆乳クリームから作られた大豆バターも、癖のない旨みとすっきりした口どけのよさ、軽い食感が特長です。

つまり、動物性食材の代わりとして植物性を使うというのではなく、敢えてこれを使うことで、チョコレートの味わいが前面に出たテリーヌとなっています。

もう1つ秘密があります。それは、マダガスカル産のバニラを10年間熟成させたという、最高級バニラビーンズを贅沢に使っていること。芳醇な香りながら、主役のチョコレートを引き立てる上品な存在感は、まさにプレミアム!全体を包み込んで融合させ、植物由来の軽やかさに香りの厚みを加え、満足度の高い1本に仕上げてくれています。

冷凍で届くので、食べたい時に解凍して召し上がれ。綺麗にカットするコツは、やや冷たいうちにナイフを温めてから切ること。お皿にのせ、しばらく常温に戻してから味わうと、よりなめらかな質感で豊かな香り立ちを楽しむことができます。

健康志向の高い方に限らず、ちょっと贅沢したい時や、食通の方への贈り物にもいいですね。

プレミアムショコラテリーヌ/パティスリー ハルミエール