古くなった畳の上にフローリングを敷いて、洋風にリフォームしようと検討している方も多いのではないでしょうか。

フローリングを敷けば、簡単に洋風へイメージを変えられます。

ただし通気性が悪くなり、湿気によってカビやダニが発生する可能性も。カビやダニが気になる場合はフローリングに張り替えたほうがよいかもしれません。

この記事では、畳の上にフローリングを敷くメリットやデメリット、カビ・ダニを防ぐ方法を解説します。

畳をフローリングに張り替える場合の費用や事例も紹介するので、ぜひ参考にしてください。

1.畳の上にフローリングを敷くメリット・デメリット

畳の上にフローリングを敷くのは手軽な一方で、カビ・ダニの発生や見た目の面でデメリットがあります。

この章では、畳の上にフローリングを敷く場合のメリット・デメリットをひとつずつ詳しく解説していきます。

メリット

畳の上にフローリングを敷くメリットは、以下の3つです。

低価格で手軽に和風から洋風へリフォームできる

接着剤が不要なので賃貸でも使える

色や質感のバリエーションが多い

それぞれ、解説していきます。

[1]低価格で手軽に和風から洋風へリフォームできる

畳の上にフローリングを敷くと、手軽に部屋のイメージを一新できます。また、敷くだけなので大掛かりな工事が必要なく、フローリングの張り替えと比較して施工費や工期を削減できるのもポイント。

普通のフローリング以外にも、敷くだけで簡単にフローリング風の床に変えられるフローリングマットも選ぶことができます。

フローリングを敷く際の材料費の目安は、以下のとおりです。

畳に敷く床材
材料費(6畳あたり)
フローリング 5~15万円
フローリングマット 0.7~2万円

できる限りコストを抑えたいなら、木目調のクッションフロアがおすすめです。柔らかいので衝撃を吸収しやすく、傷もつきにくいのでお子さまのいる家庭にも向いています。

ただし、表でご紹介した費用は自分でDIYする場合を想定しており、施工業者に依頼する場合はさらに費用がかかることに注意しておきましょう。

[2]接着剤が不要なので賃貸でも使える

フローリングを敷く場合は接着剤を使わないので、はがすときにのり残りの心配がありません。そのため、賃貸住宅でも安心して使用できます。

また、接着剤を使用しないのではがすのが簡単で、繰り返し設置できるのもメリットです。

[3]色や質感のバリエーションが多い

フローリングやフローリングマットは色や質感のバリエーションが豊富なので、自分の好みの部屋のイメージに合わせて選べるのもメリットのひとつです。

住宅のなかでも床は大きな面積を占めるため、床の色や質感によって部屋の印象は大きく変化します。

ブラウンやアイボリー、ナチュラルなど色展開に加えて光沢の有無などの質感も豊富なフローリングであれば、部屋の雰囲気に合わせて色を選ぶことで、自分好みの空間に仕上げることができるでしょう。

また、季節や気分に合わせて手軽に部屋のイメージを変えられることもうれしいポイントです。

デメリット

畳の上にフローリングを敷くのは手軽な一方で、以下4つのデメリットもあります。

畳にカビ・ダニが発生する可能性がある

フローリングとの境目に段差ができる

壁紙や襖・押入れ等の色合いとのバランスが崩れる

フローリングマットは見た目が安っぽくなりがち

ひとつずつ見ていきましょう。

[1]畳にカビ・ダニが発生する可能性がある

畳の上にフローリングを敷くと畳に湿気が溜まり、カビやダニが発生するおそれがあります。

畳には、水分を吸湿したり放湿したりする調湿作用があります。畳をフローリングで覆うと湿気を吸収したまま蓋をされた状態になり、そのまま放置するとカビやダニが発生しやすくなるため注意が必要です。

定期的にフローリングを取って風を通すなど、放湿するようにしましょう。また、その際は掃除もしておくと畳を清潔に保つことができます。

[2]フローリングとの境目に段差ができる

部屋の大きさよりもフローリングを敷く面積が小さくなってしまった場合、畳とフローリングの間に段差ができてしまいます。

ほんの少しの段差ではありますが、つまずく危険があったり、段差の隙間にゴミが入り込んで掃除の手間が増えたりするデメリットも。

部屋のサイズに合わせてフローリングの数量や大きさを選べば段差を目立ちにくくできるので、畳の上に敷くフローリングを購入する際は、部屋のサイズを正確に測ってからにしましょう。

[3]壁紙や襖・押入れ等の色合いとのバランスが崩れる

フローリングは、おもに洋室で使われる床材です。

本格的な和室の場合、畳をフローリングに変えると、洋風の床とそれ以外の和風の部分が調和せず、部屋全体にまとまりがないように感じてしまうこともあるでしょう。

畳の上にフローリングを敷いてみたものの部屋の雰囲気にしっくりこず、リフォームを検討しなければならないケースもあります。

そのため、畳をフローリングに変更する際は、壁紙や襖、押入れなどの色合いに合わせたフローリングを選ぶようにしましょう。

襖や砂壁を使った純和風のお部屋は、フローリングマットを敷いただけでは、洋室として使うのは違和感が出てしまいます。お部屋のイメージがどうなるかをしっかり確認してから購入しましょう。

[4]フローリングマットは見た目が安っぽくなりがち

畳にフローリングを敷く場合、価格を抑えられてより手軽に設置できるフローリングマットが一般的です。

しかし、フローリングマットは手軽に部屋の雰囲気を変えられる反面、本物のフローリングと比較して安っぽいと感じる方も。

見た目もしっかりこだわりたい場合は、フローリングを敷くのではなくフローリングへの張り替えを検討したほうが良いかもしれません。

費用も抑えて見た目にもこだわりたいという方には、安っぽく見えない質感のフローリングマットを選ぶという方法もあります。

美しい木目と高級感が特徴の天然木を使用したフローリングマットなどであれば、見た目の安っぽさもあまり気にならないでしょう。

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2.畳に発生するカビ・ダニを防ぐ方法

畳の上にフローリングを敷く際のデメリットであるカビやダニは、以下のような工夫で対策することが可能です。

フローリングマットを敷く前に畳を掃除する

畳の上にダニよけシートを敷く

こまめにフローリングを取って風を通す

畳に落ちているほこりや食べこぼしなどがカビやダニの栄養源になるため、まずは畳をきれいに掃除してからフローリングを敷きましょう。

この時、水拭きだと湿気を吸収してしまうので、ほうきや掃除機で掃除をするのがおすすめです。

また、フローリングを設置する前に、ダニよけシートを敷いておくことも効果的です。インターネット通販やホームセンターで購入できるため、事前に用意しておきましょう。

敷いた後は定期的にフローリングを外して風を通して、なるべく湿気をためないようにすることも対策になります!

ちょっとしたひと手間で対策できるので、ぜひ取り入れてみてください。