入居から期間が経った、あるいは中古物件を購入してリフォームするとき、「1,500万円でどこまで工事できるのか」と気になっている方も多いはずです。
1,500万円の予算があれば、家全体のリフォームはもちろん、場合によっては増改築も可能になります。
そこで本記事では1,500万円でできるリフォーム内容や注意点、資金調達方法などを解説します。本記事を参考に、どのようなリフォームが予算内でできるのかを考えてみてください。
1.【戸建て】予算1500万円でどこまでリフォームできる?
1,500万円の予算があれば、内装リフォームだけではなく、住宅を一度骨組みの状態にしてから内装をつくりなおす『スケルトンリフォーム』が可能です。水まわり設備や内装はもちろん、外壁、屋根などの家全体の改修をしつつ、断熱改修や耐震補強工事を行えるでしょう。予算配分によっては増改築もできるかもしれません。
戸建てリフォームの予算感を知るためにも、まずは延べ坪ごとの費用目安を見てみましょう。
750~1,150万円 | 1,000~1,400万円 |
900~1,300万円 | 1,200~1,600万円 |
1,000~1,450万円 | 1,350~1,800万円 |
1,200~1,700万円 | 1,600~2,100万円 |
1,400~2,000万円 | 1,900~2,500万円 |
※木造軸組工法の建物の前提 ※税別の前提
出典:https://www.reform-guide.jp/topics/skeletonreform-1000man/
表を見てわかるように、予算が1,500万円あれば内装だけではなく、外装のスケルトンリフォームにも手が届きます。住宅の延べ坪にもよりますが、「新築のようにきれいにつくりなおしたい」「構造部分からしっかりと改修したい」という希望も叶えられるでしょう。

出典:https://www.reform-guide.jp/topics/skeletonreform-1000man/
築20年前後で内装だけが劣化している住宅ならば、基本的に内装のみのスケルトンリフォームで十分です。しかし築年数が経っている住宅や耐震性や断熱性が心配な住宅は、内外装のスケルトンリフォームを検討したほうがいいでしょう。
しかし内外装のスケルトンリフォームには高額な費用がかかるため、他の部分に十分な予算を充てられなくなることも。予算内に抑えるためには、優先順位決めが重要になります。
そこでこの章では、築年数別に1500万円でどのようなリフォームをすべきなのか、優先して行いたい工事内容を見ていきましょう。
1-1.築20年|1500万円でできるリフォーム
築20年の戸建て住宅で優先したいのは、外壁や屋根などの外装部分です。
外壁と屋根は紫外線の影響をもっとも受けやすい部分なので、10年間隔のメンテナンスが不可欠。これまでに一度も塗装や交換などを行っていないのなら、優先的にリフォームしましょう。
外壁、屋根の塗装 | 高 |
内装リフォーム | 高 |
水回り設備の交換 | 高 |
間取り変更 | 中 |
優先順位は、外装、内装、水回り設備、間取り変更の順になりますが、これらをすべて行ったとしても、1,500万円あれば予算内でおさまる場合がほとんどです。
予算に余裕をもったリフォームができるでしょう。
なお、築20年程度の住宅は、家の傾きやシロアリの食害などの耐震性を低下させる要因がないのであれば、基本的に耐震補強は不要です。
築20年の戸建て住宅ですべきリフォーム内容については以下記事で詳しく説明しておりますので、ぜひこちらも参考にしてください。
今しないと損!築20年リフォームの費用と優先すべき箇所を解説
1-2.築30年|1500万円でできるリフォーム
築30年の戸建て住宅は、見た目の劣化だけではなく、床下や壁の内側にある配管類の交換時期にも差しかかるため、設備類の不具合が出始める時期でもあります。
修繕すべき部分を確実に見分けるためにも、外装のメンテナンスに加えて、内装部分もしっかりと修繕できる内装のスケルトンリフォームを行いましょう。

出典:https://www.reform-guide.jp/topics/chiku30nen-reform/
外壁の交換、屋根の葺き替え | 高 |
断熱改修 | 高 |
耐震補強 | 高 |
内装リフォーム | 高 |
水回り設備の交換 | 中 |
間取り変更 | 中 |
築30年の住宅で優先すべきリフォームは、主要構造部分や外装、耐震補強、断熱改修などの安全面と暮らしやすさにかかわる部分です。内装材や設備類のグレードを抑えれば、内装のスケルトンリフォームを同時に行っても予算内に抑えられるでしょう。
なお、内装のスケルトンリフォームをする場合は内装材と設備をすべて解体するため、既存の設備をそのまま使うことはできません。耐用年数内だったとしても、新しいものへと入れ替えになる点に注意しましょう。
築30年の家に必要なリフォームとは?費用相場や実例も紹介
1-3.築40年超|1500万円でできるリフォーム
築40年を超える戸建て住宅は、内外装ともに劣化が目立ち、耐震性や断熱性にも問題が出てきます。安全かつ快適に暮らすためにも、内外装のスケルトンリフォームで根本からしっかり修繕しましょう。
出典:https://www.reform-guide.jp/topics/chiku40nen-reform/
内外装のスケルトンリフォームをすれば、築40年の戸建て住宅が抱える課題をすべて解決して住宅寿命を延ばすことができます。室内外ともに、築40年経っているとは思えない仕上がりになるでしょう。
ただし内外装のスケルトンリフォームを行う場合、1500万円でおさまるのは30坪までの住宅です。さらに耐震補強や断熱改修などに予算を充てるのなら、水回り設備や内装材のグレードを落とすなど、予算配分のメリハリも必要になるでしょう。
成功事例付き!費用など築40年戸建てリフォームを完全解説
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2.【マンション】予算1500万円でどこまでリフォームできる?
ここまでは戸建て住宅のリフォーム費用をお伝えしてきましたが、マンションリフォームで予算1,500万円ならどのような工事ができるのでしょうか。
面積ごとの費用目安を見てみましょう。
50㎡ | 650~850万円 |
60㎡ | 750~900万円 |
70㎡ | 840~1,120万円 |
80㎡ | 920~1,240万円 |
90㎡ | 990~1,350万円 |
100㎡ | 1,050~1,450万円 |
※12.5~15万円/㎡程度が目安
出典:https://www.reform-guide.jp/topics/mansion-renovation-hiyou/
外壁や屋根など外装部分の改修が必要な戸建て住宅とは違って、マンションでリフォームできるのは専有部分である室内のみです。外装部分に費用がかからない分、他の部分に予算を充てやすくなります。
そのため1,500万円の予算があれば、間取り変更をともなう内装リフォームや内窓の設置などこだわりを詰め込んだリフォームが可能です。施工面積によっては、設備類にハイグレード品を選ぶこともできるでしょう。