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●大分県佐賀関で収穫される「くろめ」は、冬が旬の食材。昆布に似た海藻で、濃い旨味と粘り気のある貴重な一品です。

 大分県出身の筆者が毎年心待ちにしている冬の味覚「くろめ」。関さば、関あじが獲れる佐賀関で収穫され、見た目は昆布のようですが、より旨味が濃厚で、トロっと粘り気があるのが特徴です。冬の大分の定番であり、居酒屋では〆のみそ汁の具材として県民に愛されています。

3ヶ月間だけ手に入れることができる非常に貴重な品


冷凍のお取り寄せは、棒状に巻かれた状態で届きます

 お土産店でも乾燥したものや瓶詰のものを見かけたことがあるかもしれませんが、この採れたての冷凍くろめはお取り寄せが可能。新芽が伸びる冬のわずか3ヶ月間だけ手に入れることができる非常に貴重な品。地元でも一度も冷凍していない生の状態で出回るのは限られた時期のため、新芽に関しては知る人ぞ知る味わいです。

 棒状に巻かれたくろめ。細かく刻んで使います。ご飯やみそ汁の具材として、食べ方は至ってシンプルに。筆者のおすすめは、九州産の甘いお醤油をひと回しして、煎りごまを少々、熱々のご飯にのせて食べるのが一番です。

 一口食べるごとに、くろめの濃厚な味わいと、ちょっとした粘り気が加わり、もっちりと炊けたご飯とも相性バツグンです。他のものに例えがたい独特の食感と味わい、一度気に入ればきっと虜になることでしょう。


定番のみそ汁の具として

 汁ものに加えると他の海藻と同様、くろめの色が変化し、まるでとろろ汁のような粘り気が出て、さらに風味がアップ! 体も心も温まる一品に仕上がります。

 くろめは、冷凍で1本700~900円程度で購入できるので、特別感を味わいながらも、比較的手に取りやすい価格が魅力です。また来年のくろめ漁解禁をいまから心待ちにしています。(ライター・蘭ハチコ)