
南山城古寺の美仏さまと美青年にドキドキ
限りなく奈良に近い、京都南端「南山城(みなみやましろ)」には平安時代の古寺が点在しています。駅から遠く、バス便も少ないため、混雑することはありません。
浄瑠璃寺は、池を中央にして東に三重塔があり、西に本堂があります。

ススキなど野の草が自由奔放だし、ネコがあちこちで遊んでいるし、京都中心部の洗練されたお寺とは様子が違います。

それでも、三重塔は国宝だし、阿弥陀堂も国宝。正面十一間の横長の阿弥陀堂にズラリと並んだ九体阿弥陀如来像と九体阿弥陀如来中尊像も国宝。空いているから、その広い空間を独り占め。暗くて静か。仏様の視線を感じてドギマギします。
浄瑠璃寺から岩船寺は歩くのが早い。タイミングよくバスが来ればいいけれど、めったに来ません。

岩船寺のご本尊はケヤキの一木造りの阿弥陀如来坐像。アジサイをはじめ、季節折々の花が楽しめます。
が、私が見たかったのは、テレビ番組で紹介されていた花を浮かべた“映える”手水鉢。
若い僧侶が手掛けているとのことで、彼のおじいさんが住職、お父さんが副住職。
この日、手水鉢に花がなくて、がっかりしていると、
「水が氷ると手水鉢が割れてしまうので」と、そこにテレビで見た彼が!
それがもう清潔感が溢れすぎるシュッとした超好青年。
箒で落ち葉を集めてハートを作って、こんなこともしているんです、とニッコリ。
この日で一番、心が洗われた瞬間でした。