「marie claire PARIS」の制服が国立学園小学校の新制服に決定

フランスを代表する女性誌『marie claire』の世界観をコンセプトにしたブランド「marie claire PARIS」とユニフォームのアパレル商社「アカツキ商事」とのパートナーシップにより始動したスクールユニフォームのプロジェクト。その初の試みがいよいよ実現する。東京の国立学園小学校の新制服として、2026年春より採用されることが決まった。

パリのデザイナーが手掛ける小粋なフレンチタッチのスタイルに加え、ジェンダーニュートラルなサイズ設計や、環境負荷を軽減する素材選びを掲げている「marie claire PARIS」のスクールユニフォーム。そんな新しい時代の制服を、いち早く採用したのが東京都国立市にある私立小学校の国立学園小学校だ。創立は1926年。緑豊かな環境の中、自主性を重んじる多様な教育を実践する伝統校として知られている。佐藤純一校長に今回の新制服採用への思いをうかがった。


国立学園小学校 校長 佐藤純一 先生

自分に似合う装いを自分で決めることができる

「本校は、2026年4月で創立100周年を迎えます。それに合わせ、次の100年に向けて全校で気持ちを新たにするため、制服を刷新することになりました。さらに『marie claire PARIS』の小学校の制服第一号が、この学校になるのも大きな魅力の一つでしたね」


1926年に創立し、来年で100周年を迎える国立学園小学校。今回の制服リニューアルはその記念行事の一環でもある

学校に届いた「marie claire PARIS」のスクールユニフォームのカタログを目にして、佐藤校長はそのコンセプトにとても共感したと振り返る。

「我々は、豊かな人間性を培うという本校の教育理念に基づき、“自ら考えて行動できる子ども”を育てることが重要だと考えます。『marie claire PARIS』の制服は、その考えにぴったりでした。例えばいくつかのアイテムを好きに組み合わせられる。児童が自分の気分に合わせて制服を決めることで、その日が楽しい1日になるのではないかと。そして、その積み重ねが自らの考えで行動できる人材の育成へとつながるのではないかと考えました」


「自ら考え、自ら学び、自ら行動する子どもたちの育成」を掲げる教育方針。今回の新制服のデザインやラインナップにもその思いが反映されている

中でも、性別に関わらず組み合わせが自由に楽しめるジェンダーニュートラルに配慮したコンセプトに着目したという。

「男子はこれ、女子はこれ、ということではなく、それぞれの子どもの意思で着る制服を選べるシステムに好感を持ちました。女の子だからスカートで、という時代ではないし、好きなスタイルを楽しんだらいい。そんなことが可能で、自らが選択できる制服は、今までの小学校ではまずなかったと思います。いろいろなアイテムを組み合わせることで、ワクワクすることもすごくいいなと思いましたね。ジェンダーだけでなく、冬だから冬服、夏だから夏服を着なさい、っていうのを望まない子どももいます。特に女の子は、高学年になると自身のこだわりが服装にも強く表れるようになる。だからこそ、幅広い選択の中から、自分に似合う装いを自分で決めることができると、学校生活も楽しいものになるのではと考えました。以前は、自分らしさを考えて行動しなさいと教えながらも、これしか着てはいけないと校則で縛っていた。そこには矛盾があったと思っています」


ジャケットに合わせるスカートやパンツは、無地とチェック柄がそろい、自由に選ぶことができる


性別に関係なく、パンツスタイルを選ぶことも可

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制服を通して考えるきっかけになってほしい

「marie claire PARIS」の制服のもう一つの特徴が、環境への負担を軽減する素材使い。

「この制服を着ることで、エコ素材とは何なのだろう?と考えるきっかけになってほしいし、自分で調べる力をつけてほしい。それはジェンダーフリーについても同じです。環境への負荷が軽減されるエコ素材を取り入れながら、シワになりにくく、すぐに洗えて、速乾性もある。そんな保護者からの要望もかなえられています。制服は学校の顔。その着こなしも含め、児童たちの振る舞いが学校のイメージにつながっていきますから」


夏服は猛暑でも涼しく着られる素材を採用し、ワンピースからポロシャツまで、快適に過ごせるアイテムがそろう

この新しい制服を児童たちが着ることになるのは、2026年の春。それに向けて、出来上がった新制服を学校行事で展示。児童や保護者、卒業生たちにお披露目が行われた。

「校章もスクールカラーもうまく取り入れたデザインに仕上げてもらいました。今は、とにかく子どもたちの反応が楽しみです。これから100年、実際に子どもたちがどのように着こなしていくのか。きっと、我々が提案する以外の素敵な着こなしを子どもたちが思いつくことでしょう。自分で考え、選び、オリジナリティーを持って能動的に動くことが可能になる。本校の教育理念に沿った素晴らしい制服となりました」


ライン使いを利かせたセーターやロゴがあしらわれたリュックなども制服に合わせてトータルでコーディネートできる

text: Tomoko Kawakami photos: Tomoko Hagimoto

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