甘味に使うのはこの4 種

はちみつ
奈美さんはクセが少ないアカシアのはちみつを使用。
個性があまりないからこそ万能でどんなおやつにも合うそう。また、切ったり煮詰めたりする必要がないので、手軽に使えます。

みりん
材料の色がつくので、チョコレートやココアを使ったおやつを作るときに。みりん独特のコクが出るのも特徴で、プリンにかけるカラメルや和菓子とも相性が良い甘味です。

甘酒
奈美さんは米麹と水だけで手作りしたものを使用。
甘さはかなり控えめなので、ケーキなどしっかり甘味がほしいものより、フルーツなどほかの甘味があるものに併せて使うのがおすすめ。

ドライフルーツ
よく使うのはデーツ、干し柿、レーズン。デーツは少量でしっかり甘味が出て、あんこやケーキ作りに最適。
爽やかな甘さの干し柿、酸味があるレーズンは、ほかの甘味とミックスすると味に深みが出ます。

精製された砂糖の代わりに甘味として使うのは、はちみつ、みりん、甘酒、ドライフルーツの4種類。
これらを使う理由はふたつ。
ひとつは血糖値の上昇が緩やかなGI 値が低いこと。血糖値は急激に上がると、血管への負担が大きくなり病気になるリスクが高まります。反対に急激に下がれば、エネルギー不足の状態になり、さらに甘いものが食べたくなるなど、体への負担が大きくなります。
もうひとつはショ糖の含有量が少ないこと。
ショ糖は腸内や口内の悪玉菌のエサとなり増殖させてしまうため、腸内環境の乱れや虫歯の原因にもなります。

牛乳やバターなども、奈美さん流にアレンジ

おやつ作りに欠かせないのが牛乳やバターなどの乳製品、卵、小麦粉などの粉物。

乳製品は体を冷やす特性があるので、できるだけ使わず、牛乳は豆乳に、バターの代わりに米油を使用。米油は揚げ物に使うとドーナツのような甘味が出るそう。

卵はできるだけストレスなく育った平飼いのものを。
小麦粉はケーキなどふわっとした高さを出したいときに、米粉はもっちりした食感に仕上げたいときにと使い分けています。

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「気の巡りを整える」おやつ

体の上のほうに上る「気」を鎮めて巡りよく
冬から春にかけては、「『気』が上がる」と言われ、体の上のほうに気が集まってしまい巡りがよくない状態に。
この時季は、酸味と香りのいい柑橘類や、精神を落ち着かせる食材をとることで、気の巡りを整えることができます。

〈ベトナム〉ホットチェー

材料〔 2〜3人分 〕
白いんげん豆…20g
はとむぎ … 大さじ1
緑豆 … 大さじ2
かぼちゃ … 120g
キウイ … 1/2個
みかん … 1/2個
ココナッツミルク … 200 mL
豆乳 … 150 mL
甘酒 … 30g
( 甘さは好みで増やしても)
塩 … ひとつまみ

作り方
1. 白いんげん豆とはとむぎは洗ってたっぷりの水に一晩つけ、鍋に入れ、ひたひたの水(分量外)を加えて30 〜40 分ほどゆでる。緑豆は洗って10 分ほど浸水しておく。

2. かぼちゃは2cm角に切り、キウイ、みかんは皮をむいて輪切りにしておく。

3. 緑豆と1 の水気をきって鍋に入れ、かぼちゃとココナッツミルクの半量、豆乳を入れて中火にかける。ふつふつしてきたら弱火にし、緑豆とかぼちゃがやわらかくなるまで10 分ほど煮る。

4. 残りのココナッツミルクと甘酒、塩を加え、沸騰直前まで温める。器に盛り、フルーツを加えて混ぜながらいただく。

〈中国〉マーラーカオ

材料〔 1台分〈直径15cmの丸型〉 〕
卵 … 4 個
薄力粉 … 200g
ベーキングパウダー … 小さじ1
重曹 … 小さじ2/3
 A
煮詰めたみりん … 50g
しょうゆ … 小さじ1
豆乳 … 大さじ2
米油 … 大さじ2
レーズン … 20g

作り方
1. 型に濡らしたクッキングシートを敷いておく。蒸し器のお湯は沸騰させておく。A のみりんは小鍋に入れて中火にかけ、ふつふつと泡立つまで煮詰めて粗熱をとっておく(煮詰めすぎると冷える際に固くなるので注意)。

2. ボウルに卵を入れて溶きほぐし、Aを入れて混ぜ合わせる。

3. 薄力粉、ベーキングパウダー、重曹をふるい入れ、ゴムベラで混ぜる。粉っぽさがなく
なったら米油とレーズンを入れて混ぜ合わせる。

4. 型に流し入れ、飾り用のレーズン(分量外)をのせて、蒸気の上がった蒸し器で30 分ほど蒸す。竹串を刺して生地がつかなければ火を止める(蒸しあがりが遅い場合は、型から外してクッキングシートのまま蒸すとよい)。

( memo )
小麦粉は心の機能を高めて精神を安定させ、興奮状態を鎮める効果も。
卵も同様に気持ちを落ち着かせて、イライラや怒りっぽくなる状態を穏やかにしてくれます。