#3:キュヴェ ロワイヤル ブリュット ブラン ド ブラン NV

ナタリー:主に3つの村のシャルドネをブレンドしたブラン・ド・ブランで、コート・デ・ブラン(アヴィーズやシュイィ)はフィネスとエレガンス。シャロン=アン=シャンパーニュの南、エペルネの反対側に位置するバシュエはジョセフ・ペリエがかなり昔から注目してきた産地で柑橘系のアロマが特徴。先代ジャン=クロード・フルモンが畑を購入、植樹し、広げてきた産地。キュミエールは自社畑があるエリアで、もとはピノ・ノワールの適地だったが、シャルドネに植え替えたことでストラクチャーや骨格のあるブドウができた

石田:グリーンを帯びたイエロー、柑橘系果実、熟した洋梨や白桃、白バラや百合、ブリオッシュやビスケット、シナモンやコリアンダー。ドライでありながら厚みのある味わいで、気泡は細かく心地いい。酸味が中盤から余韻に広がり、後半に旨味を伴った塩味、加層的なフレーバーがある

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#4:キュヴェ ロワイヤル ブリュット ロゼ NV

ナタリー:前述したようにシェフ・ド・カーヴはメゾンのスタイルを継承していくことが大事だが、引き継いだ時のロゼは力強いタイプで、自分が求めるスタイルではなかった。そこで、先代に直談判したところ「自由にやりなさい」との即答があり、軽やかで食事に合うロゼを造り出すことができた。赤ワインは自社畑キュミエールのブドウだけでなく、契約農家のブドウも使用。余談だが、ロゼ好きではなかった先代は今ではロゼの愛飲者になり、PRに努めている

石田:輝きのあるラズベリーピンクやサーモンピンク。華やかさと落ち着きを備えた二面性があり、繊細で上品。熟した洋梨、スグリ、ミントのようなさわやかなハーブ、ピンク系スパイスやナツメグ、時間の経過でブラッドオレンジ。やさしく丸みを帯びたアタックで、汎用性の広いロゼといえる

区画と品種に特化した新製品『ル シエルジュロ 2020年』は、マルヌ渓谷のテロワールを生かしたムニエ100%のブラン・ド・ノワール。単一区画シエルジュロのムニエはフレッシュで酸味もソフト、秀逸年だけの限定生産4992本。ジョセフ・ペリエのシャンパーニュでは最も若いヴィンテージ