
画像はイメージ(Flicker/
stu_spivack
)
2016年にモルディブの海に潜ったダイバーが、細長い体をした生物が海の流れにあわせて動いているのを目撃しました。
数年後新種認定されたミミズ
ダイバーはその奇妙な生物をプラスチックの容器に入れ、モスクワ大学動物学博物館へ持って行き、冷凍庫に保存。
ところが、そのまま忘れ去られてしまったのです。
後に、研究者たちが冷凍庫の清掃中、古い氷が入っていた小瓶を偶然発見しました。
その見慣れない生物を調べたところ、多毛類と呼ばれる海洋性ミミズの新種であることが判明したのです。
2025年3月26日に発表された専門誌「Zootaxa」によると、そのメスの海洋性ミミズは全長1.3cm。
過去に報告された種とは異なる32本の付属器官が体の中心部にあったそうです。
また、同属の他の種と比べて比較的大きくて長く、体の外側には赤茶色の斑点があり、透明な白っぽさをした体の中は、卵らしき不透明な塊で満ちていました。
さらに研究者たちは、その細長い体に前方に突き出たよく発達した目と、クッション型の唇に囲まれた口を持つ頭部がついているのを確認したとのこと。
この新種は、研究を主導したアレクサンダー・ツェトリン教授にちなんで、Ctenophoricola tzetlini(ツェトリン多毛類)と命名されています。