「フィリポナ」16代目オーナーのシャルル・フィリポナ氏が来日し、NVの『ロワイヤル・レゼルヴ』を『レゼルヴ・パーペチュアル』に名前を変えたことを伝えた。
醸造法は変わらず、1946年から継ぎ足しているリザーブワイン「パーペチュアル」を使用する。パーペチュアルは取り置きした前年までのワインに、最新ヴィンテージのワインを加えることでフレッシュさと複雑さ、芳醇な風味を生み出す。

フィリポナのシグネチャースタイル
『レゼルヴ・パーペチュアル ブリュット』
新ヴィンテージを約3分の2、パーペチュアルを約3分の1ブレンドし樽熟成させたパーペチュアル・リザーヴ・ワインを使用。
ブドウはピノ・ノワール65%、シャルドネ32%、ムニエ3%。
ベースのヴィンテージは2020年、パーペチュアル・レゼルヴを39%使用。
フレッシュで柑橘類やハチミツの風味。繊細で軽やかさもありながら、骨組みがしっかりとしたフィリポナならではの味わい。

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ヴィンテージの個性が現れる
『レゼルヴ・パーペチュアル ノン・ドゼ』
新ヴィンテージを約3分の2、パーペチュアルを約3分の1ブレンドし樽熟成させたパーペチュアル・リザーヴ・ワインを使用。ドザージュ(※)をしないためヴィンテージの個性がはっきり表れる。
ブドウはピノ・ノワール66%、シャルドネ32%、ムニエ2%。
フレッシュで鋭角な酸、ふくよかで、熟成した柑橘類の皮の甘苦い風味。
※デゴルジュマン(瓶内2次発酵の時に生じるオリを瓶口に集め、取り除く作業)の後、目減りした分を補うためにワインを添加する作業。この際、蔗糖を混ぜたワインを添加することがほとんどで、狭義ではこの際の糖分添加を指す。糖分を含まないワインを添加する場合ノン・ドセと呼ばれることもある

左から『レゼルヴ・パーペチュアル ブリュット』『レゼルヴ・パーペチュアルノン・ドゼ』、シャルル氏がオーナーとなってから誕生した『グラン・クリュ』の2016年、マロラクティック発酵をせずシャープな酸味を生かす『クロ・デ・ゴワス 2014』年、クロ・デ・ゴワスの最良の区画から造る『レサントル2012年』

自然の摂理、変化と前向きに向き合い、完璧なシャンパーニュを目指すシャルル氏。
「息子のフランソワ氏とともにいっそう一層いいものを造っていきたい。500年後も同じようにフィリポナのシャンパーニュであるために」と語った。