X投稿のまとめサイトなど、人気外部サービスを提供する「togetter(トゥギャッター)」の公式Xが2025年4月10日、投稿をブログ形式で保存するサービス「Twilog(ツイログ)」の課金プランを値上げすると発表した。

ネットワーク広告の単価は「過去最低水準」

09年にサービスを開始したトゥギャッターはツイッターの普及とともにユーザーを増やし、人気サービスへと成長した。ツイッターがイーロン・マスク氏に買収され、「X」となってからも、多くのユーザーに親しまれている。

今回値上げを発表したのは、個人開発者のロプロス氏が開発し、その後同社が買収した投稿をブログ形式で保存するサービス「ツイログ」の課金プランだ。

23年5月、APIの有料化の影響で多くの関連サービスが停止・終了となる中、新規投稿の取得ができない状況となっていたツイログをトゥギャッターが買収していた。

トゥギャッターは10日、noteを通じて値上げに関するアナウンスを行った。

代表のyositosiさんによると、ネットワーク広告の単価は「過去最低水準」にあり、大幅な回復は見込めないという。「広告単価の減少に加えて、検索やAIなど、さまざまなアルゴリズムにないがしろにされて、維持・継続する現場のモチベーションが湧かないという面も多分にあるんじゃないか」とし、トゥギャッターも「経営状況が厳しい」という。

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「500万近いツイートを保存しているユーザも数人」

値上げに至った背景については、XのAPIが投稿の取得数に応じた料金体系となったことが大きいという。

ツイログはツイッター初期から15年以上にわたってデータを保存し続けており、アーカイブを保持しているユーザーの数は120万を超える。「100万以上のツイートを保存しているユーザは400人超、なんと、500万近いツイートを保存しているユーザも数人存在します」という。

買収後のリニューアル時に発表した課金プランには多くのユーザーが集まったものの、「サービス単体では赤字前提のとてもリーズナブルな価格設定」だった。

新たな課金プランは、投稿の取得単価を反映した段階制で、「200円~10,000円(税込)の間で100円毎に自由に金額を設定」できる。

「大幅な値上げとなりますが、ほぼ原価の価格設定でありサーバー費用や人件費は含まれていないこと、これまで無料で提供してきた部分が非常に大きいことを事前にご理解いただければ幸いです」としている。

なお、同時に「いいね・ブックマークの保存機能」もリリースする。