
Aぇ! groupのメンバー、草間リチャード敬太の公然わいせつ容疑による逮捕。
第一報の段階では、その容疑の内容によってセンセーショナルな空気に包まれた。
しかしその後、性暴行など事件性のあるものではなさそうなことや、ネットに流出した当日の本人と思われる人物の動画の様子(自ら露出して見せつけようとしたようではなく、衣類を探して困っている姿に見える)、その状況と動画が撮影されたことで仕組まれたものという捉え方もできることなどから、少しずつ受け止められ方も変化した。
そして、10月6日の釈放時に報道陣のフラッシュを前に頭を深く下げ涙ながらに謝罪する様子が報じられたことで、同情や擁護の声が多くあがるようになった。

草間リチャード敬太 Aぇ! group公式Instagramより
◆ファンでなくても「なんか知っている」存在
この数日の流れで感じたのは、草間がいわゆる一般層にも「愛される」存在だったということだ。
おそらくであるが、ファン以外の層にとって、草間リチャード敬太という存在はその所属グループ名はわからずとも、個人として「なんか知ってる」存在ではないかと思う。
その「なんか知ってる」については、草間がグループデビューを飾るよりも前の関西ジャニーズJr.(現ジュニア)時代から出演する『ザ!鉄腕!DASH!!』(日本テレビ系)が大きい。
この番組の認知度の高さにより、Aぇ! groupが“「なんか知ってる」リチャードのいるグループ”としての認知にもつながった部分もあるだろう。
ボーイズグループ群雄割拠のなか、個人からの認知は非常に強い武器。その貢献度は計り知れない。
この「なんか知ってる」層が多いゆえに逮捕も一般層に広く衝撃が走った部分もあると思われる。
少しそれるが、その番組知名度の高さも手伝って、草間の逮捕によって同番組出演者のトラブルの多さがSNSなどでいじられたことは仕方のないことだろうか。
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◆愛すべきキャラクターを貫いてきた
説明するまでもないかもしれないが、草間はアメリカと日本のハーフだ。
ダンススキルやリズム感のよさはデビュー前から定評が高く、グループでのバンド演奏の際にはサックスを担当、歌唱力にも評判があるなどグループのパフォーマンスの要でもある。
そのいっぽうで、どこかとぼけたように見えるキャラクター性も、草間のひとつの武器となっている。
このルックスでありながら、素のしゃべりは京都育ちのちょっと「はんなりした」関西弁、しかも英語が話せないというギャップ。
好きな食べ物を聞かれたときに「千枚漬け」と答えて笑いをとる(本人的にはガチ好物なのかもしれないが)というギャップ。
そんな天然風のなかに垣間見えるお笑いのセンスは一級品で、かつて藤原丈一郎(現なにわ男子)、そして俳優の室龍太と「YOUたち」という漫才トリオを名乗り藤原と共にボケを担当していた。そのレベルの高さはプロの芸人にも評価が高かったこともあったりしたほどだ。
『DASH!!』での、ちょっと天然風だががんばる後輩というポジションも含め、草間はこれらの属性によって「なんかいいやつ」という捉えられ方をしてきたと思う。
そこそこに愛される存在。おそらくだがいわゆるアンチも少なさそうな気もする。

