朝のプチ断食で一石三鳥
毒出しといっても難しそう……と思う人もいることでしょう。
鍼灸師で薬剤師の平地治美さんは、「1日2食にするだけで効果はてきめん」だと言います。
現代栄養学では、「1日3食」が基本といわれていますが、日本人が1日3食になったのは、明治時代からといわれています。
朝食を食べずにせっせと農作業をこなしていた時代の方が長いので、日本人には朝食抜きの方が体に適しているのだとか。
前日の夕飯から時間がたっているのに、食べ物が入ってこない!
この緊急事態に、体は眠っていた機能を発揮。
生命を維持するために、体内に潜んでいた毒素や老廃物を一斉に出そうとするというわけです。
本来、朝はしっかりと便や尿の老廃物を出す時間。
朝食を抜いて朝のプチ断食を行えば、毎朝の排便が習慣になる、ちょっとの空腹のおかげで午前の仕事がはかどる、朝食の時間がなくなりゆとりの時間ができるなどの効果が望めます。
空腹時に分泌される「モチリン」が毒出しの強い味方
そもそも食べ過ぎは、肥満だけでなく冷えの原因になるとされています。
食べ物を消化するとき、胃腸を働かせるために体中の血液が集められます。
その間、全身に十分な血液が行き渡らず、体のあちこちが冷えてしまうのです。
暴飲暴食だけでなく、間食やダラダラ食べも要注意。
胃腸がフル稼働する時間が長くなればなるほど、体はどんどん冷えていきます。
暴飲暴食やダラダラ食べによって胃は傷ついています。
この傷を修復するのが胃に何も入っていない夜の就寝タイム。
胃をきれいに修復するために、寝る3~4時間前には食事は終えましょう。
寝ている間に胃が修復されると、排泄物は腸に押し出されていきます。
そして、朝食をとらずに空腹状態にすると、モチリンという消化管ホルモンが分泌するとされています。
モチリンは、腸の動きを活発にして排便を促してくれる頼れる味方。
毎朝、モチリンを分泌させて、きちんとお通じが来れば、体の毒素が排出されることが期待できます。
それによって血流がよくなり体も温まる効果が望める訳です。
いきなり朝食を抜くのは大変だという人は、少しずつ量を減らしましょう。
物足りないときは、白湯や具のないおみそ汁を飲むと体が温まります。
また水分を少し入れることで、より排泄を促す効果もあります。
1日2食でたまった毒を出して、スッキリした体で春を満喫しましょう!
執筆:月刊『からだにいいこと』編集 -株式会社からだにいいこと
配信: いまトピママ