飼い主さんを悩ませる猫の困った行動。シニア猫の場合は、加齢に伴う体の変化が原因になっているケースもあります。そこで今回は、7才以上のシニア猫に多い困りごとと対処法、シニア猫の困りごととの向き合い方について、獣医師の村田香織先生にお話を伺いました。
シニア猫特有の困りごと事情
愛猫の困りごとに直面したとき、シニア猫の場合は、加齢に伴う体の不調や病気が原因になっている場合があるため、その可能性を考えてみることが大切です。例えば、お手入れ嫌いや粗相、噛む行為の背景には、もしかしたら外見ではわからない痛みを抱えているからかもしれません。
また、若い頃よりも体力が落ちているため、シニア猫の行動に適した環境になっているか見直すことも重要です。猫の行動ニーズが満たされることで、困りごとが解消されることも少なくありません。
粗相をする
猫の粗相の原因として考えられるのは「病気」「トイレへの不満」「スプレー行動」「ストレス」などで、獣医師と相談しながら原因を探ることが大切です。原因が不明な場合でも、快適なトイレを用意することで粗相が改善する場合もあります。また、粗相をする場所に柵を設けるなどで物理的に猫が立ち入れない状態をつくるのも手です。