薬剤師に聞いた!うがい薬の種類と選び方のポイントはこの2点

第14回 日常消費財の徹底比較 いいモノ買い隊
例年よりもしっかりと予防をするよう心掛けているママは多いのでは?
なかでも、「うがい」は手洗いと並んで簡単に取り入れられる予防法のひとつですが、ふと頭に浮かんだのは「うがい薬の種類」について。個人的に、「うがい=イソジン」だと思っていたから、迷わず買っていたのですが、よく見るとうがい薬って意外とたくさんあるんです。

そこで、横須賀にあるコトブキ調剤薬局横須賀店で薬剤師として活躍する竹中孝行さんに、うがい薬について詳しくお話をうかがいました。

薬剤師に聞いた! うがい薬の種類と選び方

「殺菌・感染予防」と「抗炎症」うがい薬は大きく分けて2つ!

ドラッグストアにはさまざまな種類のうがい薬があるけれど、竹中さんは、「主に2つのグループに分けられる」と言います。

「うがい薬のグループは、うがいをする目的とも重なるのですが、ひとつは『殺菌・感染予防のため』で、もうひとつは『炎症を抑えるため』です」(竹中さん、以下同)

では、それぞれについて詳しく聞いていきましょう。まずは、「殺菌・感染予防のため」にうがいをする場合の、うがい薬の選び方から。

「殺菌・感染予防のためにうがいをする場合、『ポピドンヨード』という成分が含まれるうがい薬を選びましょう。『ポピドンヨード』は、殺菌成分として有名で、『イソジン』などに含まれています」

では、もう一方の「炎症を抑える」うがい薬は?

「すでにのどに炎症が起きている場合は、殺菌成分ではなく、炎症を抑える成分が入ったうがい薬を選ぶと良いでしょう。『アズレンスルホン酸ナトリウム』という成分が、抗炎症成分として代表的です」

うがい薬にも種類があったなんて知らなかった…。ちなみに、のどの炎症に悩んでいる人が殺菌成分「ポピドンヨード」が入ったうがい薬を使った場合は、炎症をおさえる効果は期待できず、反対に、予防しようと考えている人が抗炎症成分「アズレンスルホン酸ナトリウム」が入ったうがい薬を使っても効果は期待できないそうなので、普段使いなら「イソジン」などの予防用が良いとのこと。

うがいの頻度はこまめに!

うがいをする頻度に関しては、なるべくこまめにしておくのが◎。うがい薬とはいえ、やっぱり「薬」。不安に感じるかもしれませんが、直接体内に入れるものではないので、使い過ぎると体に毒というわけではないそうです。

また、うがいの途中に誤ってうがい薬を飲んでしまうこともあるかと思いますが、そもそもそうしたことも想定されて作られているため、大量に飲むようなことがなければ大きな問題はないのだとか。

風邪などの対策には、うがいが手っ取り早い予防法。多くのご家庭で習慣にしていることと思います。しかし、場合によってはその効果が薄れている可能性も…。正しい知識を身に付けて、元気な毎日を過ごせたらいいですね。
(文・明日陽樹/考務店)


※本記事は2018年4月5日に配信した記事を一部加筆しております。内容につきましては、配信日時点の内容となります。


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※本記事の情報は執筆時または公開時のものであり、最新の情報とは異なる可能性がありますのでご注意ください。

お話を聞いた人

竹中孝行
竹中孝行
薬剤師
コトブキ調剤薬局横須賀店 薬剤師。株式会社バンブー 代表取締役。一般社団法人薬局支援協会 代表理事。1984年、静岡県出身。外資系製薬会社に勤務後、独立。薬局事業、介護事業、岩盤浴やエステなどの美容事業、メディア事業などを手がける。一般の方に薬局の取り組みを知ってもらうことを目的に「みんなで選ぶ薬局アワード」を企画・開催。
コトブキ調剤薬局横須賀店 薬剤師。株式会社バンブー 代表取締役。一般社団法人薬局支援協会 代表理事。1984年、静岡県出身。外資系製薬会社に勤務後、独立。薬局事業、介護事業、岩盤浴やエステなどの美容事業、メディア事業などを手がける。一般の方に薬局の取り組みを知ってもらうことを目的に「みんなで選ぶ薬局アワード」を企画・開催。