我が子のお金にまつわるお悩み相談Q&A

我が子のお金にまつわるお悩み相談Q&A

第4回 お子さんにお金の教育してますか?
“お金のこと”は、学校でも習わないうえに、世間でもちょっとタブーなことになりがち。そんなとき、我が子がストレートなお金の質問をぶつけてきて“ドキッ”とさせられたことなんてありませんか?お金のことはなかなか周りにも相談できないため、対応に悩むママも多いそう。そこで、“我が子とお金”にまつわるママのお悩みで多かった質問に、お金教育専門家として数々の著書の執筆や講演活動されているファイナンシャル・プランナーの竹谷希美子さんに答えていただきました。

Q1.“○○ちゃんはなんでも買ってもらえていいなぁ~”と、親友の子を羨ましがって困っています。どうしたらいいですか?

我が子からこんなことを言われるとちょっと切ないですね。この子の気持ちもとてもわかりますが、経済状況や家計管理の考え方というのは家庭ごとに違うものです。きちんとお子さんに“ウチと○○ちゃんの家は違うのよ”と我が家の方針を説明してあげてください。“じゃあ、○○ちゃんの家の子になればいいでしょ!”なんて、絶対に言わないでくださいね。とにかく親がブレてしまっては子どもは何を指針にしていいかわかりません。親がブレないで我が家のルールを子どもに理解させ貫くことが何より大事です!

Q2.私はお金に厳しくしているのですが、じいじとばあばが甘くて困っています。じいじとばあばの楽しみなのもわかるので、どう対処したらいいでしょうか?

これは、どこのご家庭にもあると思いますね。やっぱり孫は可愛いですからね(笑)。でも、もしご家庭の方針があるならば、“この子の将来のために…”ときちんと説明をして少しずつでも理解していただきましょう。きっと可愛いお孫さんに幸せになってほしいという思いは同じですから、理解していただけると思います。そのかわり、お年玉やお祝いといったタイミングにじいじとばあばにドーンと活躍するステージを作ってあげるのはどうでしょうか?お子さんの成長には、家族の理解が何より必要なんです。 

家族写真

Q3.周りのお友達が持っているゲーム機を息子は持っていないので仲間に入れてもらえないと泣きつかれました。買ってあげたほうがいいですか?

泣きつかれたから買ってあげる…では、エスカレートするばかりで解決にはなりませんね。もし、ゲーム機を持たせたくないという方針なのであれば、お子さんにちゃんと我が家の方針を言い聞かせて、それをお子さんからお友達にきちんと説明させることが大切です。意外とお友達も理解してくれるものなんですよ。私の娘も持ってないときは周りのお友達の理解がありましたから。もし、ゲーム機を与えてあげたいと思うのなら、お子さん自身におこづかいをやりくりさせて買わせるのがいいと思います。どうしてもほしいものならきっと大変でも頑張れますし、達成したときにはやりくりすることの喜びと大切さも学べます。そして何より、自分で買ったものなので大切にしますよ!

Q4.私立中学校に通う息子の交際費に困っています。思春期なので、お友達関係も大切かと思いついつい言われるままに渡してしまうのですが、何に使っているのかもわかりません。どうしたらいいでしょうか?

言われるがままにお金を渡すのは、かなり危険ですね。しかも、何に使っているかわからないとなると不安ですよね。まずは、電子マネーにお金をチャージする方法はどうでしょうか?電子マネーなら、何に使ったかがすべて記録されるので、それをチェックしてから、お子さんと今後について話し合ってみましょう。

Q5.お年玉の目安がわからず毎年悩んでいます。相場などはありますか?また、幼稚園児にはあげたほうがいいのでしょうか?

お年玉の相場というのは、特にないんですね。これは、家庭ごとに本当にさまざまですから。小学生…3000円。中学生…5000円、高校生以上…1万円といった話もありますが、全然違うご家庭もたくさんあります。ここで申し上げたいことは、例えば我が子が頂いた額より先方の同い年のお子さんに差し上げた額が少なかった場合、翌年から相手の額に合わせて無理して増やすという必要はまったくないです。あくまでも、お年玉はこちらの気持ちですから、違っていいんです。こちらが思うほど、相手は気にしてませんし、大切なのは自分たちの将来です。どうか見栄は捨てて、身の丈に合ったできる範囲でやりくりしてくださいね。幼稚園児へのお年玉は、まだお札は早い気もしますよね。ちょっとしたおもちゃやポチ袋に入れたワンコインなどがいいかと思います。

お年玉の画像

撮影/岡村智明 構成・文/横田裕美子

お話をうかがった人

竹谷希美子
竹谷希美子
ファイナンシャル・プランナー。お金教育専門家。人材育成学会会員。NPOエイプロシス。証券カウンセラー。証券会社、信託銀行システム会社を経て、2005年に独立。2008年、女性と母親の視点からファイナンシャル・プランナーとしての事業を展開するため、SAKU株式会社を設立する。「お金の管理能力や金銭感覚を、大人になってから気づくのは困難」という気づきから、正しい金銭感覚を身に付けた資産を築ける子どもたちの育成に力を注ぐべく、お金の教育活動をスタートさせた。著書に『12歳までにかならず教えたいお金のこと』(かんき出版)、『PTAで大人気のお金教育メソッド 一生役立つお金のしつけ』(メディアファクトリー)、『一生お金に困らない子どもの育てかた』(幻冬舎)がある。
ファイナンシャル・プランナー。お金教育専門家。人材育成学会会員。NPOエイプロシス。証券カウンセラー。証券会社、信託銀行システム会社を経て、2005年に独立。2008年、女性と母親の視点からファイナンシャル・プランナーとしての事業を展開するため、SAKU株式会社を設立する。「お金の管理能力や金銭感覚を、大人になってから気づくのは困難」という気づきから、正しい金銭感覚を身に付けた資産を築ける子どもたちの育成に力を注ぐべく、お金の教育活動をスタートさせた。著書に『12歳までにかならず教えたいお金のこと』(かんき出版)、『PTAで大人気のお金教育メソッド 一生役立つお金のしつけ』(メディアファクトリー)、『一生お金に困らない子どもの育てかた』(幻冬舎)がある。