安全のために知っておくべきデメリット
安くて手軽、使い捨てても惜しくないので、ただでさえ洗い物が多いBBQ後の手入れに煩わされることがない。そんなメリットいっぱいのダンボール燻製器ですが、まず抑えておくべきなのが安全面です。
「燻製器は火と合わせて使うものですから、本来は燃えにくい素材であることが望ましいわけで、ダンボールという燃えやすい素材を使っていることのリスクを理解すべきです。燻製器自体を燃やさないよう注意するほか、周りに燃えやすいもの、危険なものを置かないなどの配慮が必要ですね。また軽量であるというメリットは、一方で風や接触で転倒する可能性が高いというデメリットになっています。楽しいはずの時間を、火事や火傷で台無しにしないように、十分に注意してください」
楽しいはずの時間を火事や火傷で台無しにしないよう、安全には細心の周囲を払う。当然ながらコレが一番大事ですよね。
ではここから、そうして安全も考慮したダンボール燻製器の作り方を説明していきましょう。
ダンボールと100均グッズで作る燻製器
【(100円均一で買える)必要なもの】
・金網
・金串 2本以上
・アルミ皿
・ガムテープ
・カッター・はさみ
【ほか必要なもの】
・ダンボール(スーパーなどで入手)
大きいものほど一度に多くの燻製が作れるが、代わりに多くの煙も必要となり燻製時間が長くなってしまう。
加減がわからない初めのうちは「靴の箱を上下に二つ重ねたぐらいの大きさ」を目安に。
・スモークウッド(ホームセンターなどで入手)
燻製用にはほかにウッドチップというものもありますが、燃え上がりやすいため初心者のダンボール燻製では、スモークウッドがオススメ。
【作り方】
1 底になる側、もともと蓋になっていた部分の長い方だけを切り落とします。
2 残した短い方は、ガムテープなどで固定。
<ポイント>
構造上の強さ、安定性を確保するため全てを切り落とさない。
3 箱を裏返し、底にスモークウッドを載せて燃やすためのアルミ皿を置く。さらに金網を置くための金串をダンボールの外側から(載せた網が傾かないよう平行に)刺して貫通させます。
最後に金網を金串に載せ、斜めになっていないかなど問題がないか確認する。
構造的にはこれで完成。
<ポイント>
・食材を乗せる金網は火元から離す必要があります。そのため串を刺す高さは、アルミ皿より少なくともボールペン1本分ぐらい高い位置にすること。
・箱から飛び出た金串の先が刺さってケガしないように注意。ガムテームなどを串先に巻いておくと安心。
・金網が大きくて入らない場合、ほどよいサイズになるよう端を折り曲げる(100均の金網は柔いため簡単に曲げられる)。
・ほとんどのバーベーキュー場や河原では地面の上で直火を炊くことが禁止されています。アルミ皿の下には、もう一枚アルミ皿を裏がえして置き「脚」とすることで直火にならないよう配慮しています。
【使ってみる】
ダンボール箱を安定させるための重りとなる石を配置。
スモークウッドのパッケージにある説明書き通りに火をつけ、煙が出ていることを確認しアルミ皿に置く(写真は点火後しばらくたったもの)。
あとは、金串の上に金網を渡し、その上に食材を並べて蓋をすればOK。煙が逃げないようにしっかり蓋をする必要がありますが、確認や取り出しのために開け閉めはできるようにしておいた方が良いでしょう。
バーベキューのできる公園で実際に、試してみたところ驚くほど簡単に燻製作りができました。
安くて簡単、工作気分でチャレンジできるダンボール燻製にあなたもチャレンジしてみてはいかがでしょうか。(文・宇都宮雅之)