里帰りのお礼ってするべき?
出産は女性にとって負担も不安も大きなものであるからこそ、気兼ねなく過ごせる里帰り出産ができれば心強いものです。
しかし、すでに結婚して別の家庭を築いている以上、「実家とはいえお礼をした方がマナーとして正しいのでは?」と思うママも多いのではないでしょうか。
里帰り出産のお礼はするべきなのか、そもそもなぜするのかを整理してみましょう。
お世話になることへの感謝の気持ちとして
里帰り出産のお礼は、特に昔ながらのしきたりがあるというわけではありません。
しかしながら、妊娠・出産で心身ともに大変な自分のサポートをしてくれる親に感謝の気持ちがあるのであれば、お礼をするに越したことはないのです。
世の中には実家が遠方にあったり、事情があって親のサポートが受けられなかったりするママもいる中、自分を受け入れてくれる実家があることに感謝しましょう。
実家も、嫁いだ娘が里帰りのお礼を考えるほどしっかりした考えを持っていることを知れば、とても喜んでくれるでしょう。
親になる娘の成長に感心すると同時に「別の家庭に行ってもきっと大丈夫だろう」という安心感を持つのです。
家計に負担をかけることを考慮して
感謝の思いとともに、里帰り出産をすることで、実家の家計に少なからず負担を掛けてしまう点は自覚しておきましょう。
親はかわいい娘の帰省に喜んでくれますが、1人増えたことで水道光熱費・食費などの出費が一時的に増加します。
さらに、生まれてくる赤ちゃんを迎えるため、ベビー用品を買いそろえることも考えると、経済的な負担は小さくはないでしょう。
さらに、妊娠中は料理や掃除、洗濯など身の回りのお世話を親に任せるシーンも多いものです。
出産時に病院に付き添ってもらうなら、さらに時間・体力的負担は大きくなります。
「自分の実家だから当たり前」「実の親だから甘えてもいいか…」という考えは改めましょう。
里帰りのお礼におすすめなものは?
里帰りのお礼を用意して親に感謝を伝えようと決めたものの、具体的に何を用意すればよいのか分からないというママも多いものです。
これと決まったルールがないからこそ、選択肢が多すぎて迷ってしまいます。
里帰りのお礼におすすめな品を4つピックアップしました。自分の親が喜んでくれそうなものがあれば、候補にしてみてはいかがでしょうか?
使い勝手のよい「現金」や「商品券」
里帰り出産で親に経済的な負担をしてもらったことが気になる場合は、ストレートに「現金」でお礼をするとよい場合があります。
使い勝手がよく、渡したあとは親の好きなように使ってもらえることがメリットです。
現金では味がないと思う人は、「商品券」という形で渡すのもよいでしょう。
受け取る親も、現金に比べて比較的受け取りやすく喜ばれます。親の好みを考慮したアレンジとして、「旅行券」や「グルメチケット」にする方法もあります。
親子だからこそ「両親が好きな食品」
あまり高額すぎるものや、ストレートな現金は遠慮されてしまいそうであれば、親が好きな食べ物をお礼の品に選んでみてはいかがでしょうか。
食事は毎日のことなので、親も気兼ねなく受け取れます。
自分の親だからこそ、食の好みは把握できているものです。娘から自分たちの好物をピタリと当ててプレゼントされれば、喜びも倍増します。
普段は両親がなかなか買えないちょっと贅沢な食品をチョイスすると、うれしいサプライズになるでしょう。
思いが伝わる「写真」や「手紙」
「お金や高価な品は親の性格的に受け取ってもらえなさそう…」そんなママにおすすめなのが、家族の温もりあふれる写真や手紙です。
生まれた赤ちゃんを撮影した写真や、里帰り中に親が赤ちゃんを抱いているときの写真を撮っておき、フォトブックやフォトスタンドにしてはいかがでしょうか。
写真と一緒に心のこもった感謝の手紙を用意すれば、立派なプレゼントになります。
選ぶ過程から楽しめる「カタログギフト」
親の好きなものが分からない場合や、遠慮せず「本当に欲しい品を選んでほしい!」という場合は、カタログギフトがおすすめです。
ものを選べるカタログギフトのほか、豪華な食品や温泉旅行など、ジャンルをまとめたカタログギフトもあります。
あれこれと選ぶ過程すら盛り上がって楽しめるため、喜んでもらいやすいプレゼントです。
金額の相場やマナーについて
里帰り出産のプレゼントをすること自体は決めたとしても、実際にどのくらいの金額のプレゼントを用意したらよいのかは、迷いどころです。
決まりごとはないとはいえ、ある程度の目安は知っておきたいでしょう。
里帰り出産のお礼としてどのくらいの金額が相場なのか、気を付けるべきマナーはあるかを解説します。
相場は滞在日数で変わる
里帰り出産のお礼は、「どのくらい実家に滞在するか」によって金額が変わります。
一般的には、1カ月の滞在で2~3万円です。さらに、2人目以降の出産で長男・長女と一緒に滞在する場合は、1カ月当たり5000円~1万円をプラスしましょう。
長く滞在する・滞在する人数が多いほど実家の負担は大きいことを忘れないことが大切です。
より細かい計算をするなら日割り計算を、「お礼の品の経済的負担が大きい…」という人は親の言葉に甘えて相場より金額を抑えるケースもあります。
また、里帰り出産で思っていた以上に負担を掛けた場合や、日頃の感謝も合わせて伝えたい場合は、現金プラス商品券やお米券を渡したりすることもあります。
各家庭の考え方や事情、親の気持ちを考えながら柔軟に決めましょう。
のし袋や封筒の必要性
里帰り出産のお礼をすることは礼儀正しく立派ですが、実家に渡すものに「のし袋」まで用意する必要はありません。
かしこまりすぎて他人行儀に感じ、逆に親を寂しい気持ちにさせてしまうかもしれないのです。
お金や商品券なら、一般的な封筒に入れて渡しましょう。便せんにちょっとしたメッセージを書いて同封すれば、感謝の思いが伝わりやすくおすすめです。
ただし、シワや折り目のあるお札を使ったり、茶封筒を使ったりするのは避けましょう。
カジュアルさは残しつつも、社会人として常識的なマナーを守れば問題ありません。
お礼はどうやって渡せばよい?
お礼の準備をしたところで、気がかりなのは「渡すタイミング」です。里帰り出産のお礼はいつ・どこで・どのように渡せばスムーズなのか、事前に把握しておきましょう。
大切なのは、渡される側の「親が気持ちよく受け取れる状況」になるよう心掛けることです。
お世話になる初日に渡す
里帰り出産のお礼は、お世話になる初日に渡す人が多く見られます。
「今日からよろしくお願いします」という意味を込めるため、お互いが滞在中気持ちよく過ごせるようになるでしょう。
ただし、これも決まったルールがあるわけではありません。
初日にいきなり里帰り出産のお礼を渡されることで親が緊張しそうに思われる場合や、形式ばったことが苦手な家庭は、出産して多少落ち着いてから、実家を出るまでの間にそっと渡すのも手です。
ほか、こうしたお礼ごとが照れくさい人やサプライズ的な渡し方を希望する人は、「実家を出るときに感謝の手紙とともにテーブルに置いておく」という方法を選ぶ人もいます。
形にとらわれず、親との関係性や自分たちの性格に合わせて渡し方を選びましょう。
妻?夫?実家別の渡し方
妻の実家での里帰り出産であれば、できれば夫から里帰り出産のお礼を渡してもらいましょう。
夫が長く滞在できない場合も、初日だけは一緒に帰省し「妻をよろしくお願いします」と一言添えて渡してもらうと、親からもきちんとした印象を持たれます。
夫が一緒に帰省できず自分が渡す場合も「夫からです」といって渡し、あとで夫には電話でフォローしてもらうという形をとりましょう。
妻の実家が遠方で、夫の実家で里帰り出産する場合も、お礼を渡すのは夫からがベストです。夫婦一緒に実家に行き、2人でお世話になることの感謝を伝えましょう。
まとめ
里帰り出産は実家からのフォローを受けられて頼もしい反面、どうしても親に負担を掛けることになります。
助けてもらうことへの感謝の形として、里帰りのお礼を用意するのがおすすめです。
金額の相場やマナーなど、社会人としての礼儀は守りつつも、重視するのは渡される側の親の気持ちです。
きちんとお礼を渡し、お互いに気持ちよく里帰り出産の期間を過ごしましょう。