もしかして夫はマザコンなの?特徴をチェックして上手に対処しよう

第83回 みんなが共感!ママのお悩み
マザコン夫は事あるごとに妻より母親を優先します。本人にマザコンの自覚がないことがほとんどなので、ゆっくり時間をかけてよい対処法を見つけましょう。マザコンの特徴と原因、どう付き合っていけばよいのかを解説します。

マザコンと母親思いは違う?

母親を大切にすることはよいことです。しかし、母親思いであることとマザコンであることは、似ているようでまったく違います。

「もしかして夫はマザコン?」と心配している人は、マザコンと母親思いの違いを知っておきましょう。

自立しているかどうかで判断

マザコンと母親思いの違いは、母親から自立しているかどうかで判断できます。

そもそもマザコンとは「マザーコンプレックス」の略であり、子どもが母親に対して強く執着するさまを指していました。近年は子どもだけでなく、母親にべったりしている大人に対しても使われます。

例えば、家の購入や転職、結婚などの大きな決断をする際に、「母親に聞いてから決める」と言いだしたり、いつも妻より母親の希望を聞き入れたりするようであれば、マザコンの可能性は高いでしょう。

一方母親思いとは、母親と自分の間にしっかりと線を引いています。母親を大切にしつつも、妻や子どもを第一に考えたり、ときには母親に対して対等に意見したりと、自分をしっかり持っているのです。

マザコン夫の特徴4つ

マザコン夫には共通する特徴があります。マザコンの言動や振る舞いにはどのような特徴があるのでしょうか。代表的なものを4つ紹介します。

いつも母親を優先する

夫がマザコンの場合、いつも母親を優先して、妻や子どもをないがしろにしてしまうケースが多いでしょう。

例えば、妻の体調が思わしくなかったり、子どもの発表会があったりと、本来なら家族を最優先するべき状況でも、母親の顔色をうかがってしまいます。

また、家族と過ごす約束を入れていたにもかかわらず、母親からの呼び出しに嬉々として出かけるようならマザコンの可能性は高めです。

母親に相談してから決める

「何をするにしても母親に相談しなければ決められない」というのも、マザコンの特徴です。

例えば、家の購入や結婚式の内容、子どもの教育など、本来であれば夫婦間で相談して決めるようなことでも、自分の母親に意見を求めます。そして、妻の意見があっても、母親が反対意見を出せばそちらを採用しがちです。

妻と母親を比べる

同じ女性だからと、妻と母親を何かと比較するのもマザコンあるあるです。家事については「母親はいつも掃除が完璧だった」「料理の味は母親の足元にも及ばない」など、細かな点まで指摘してきます。

よくよく考えてみれば、母親と妻では単純に比較できないことが分かるはずです。例えば、働いていて掃除や料理に手間が掛けられない妻と、専業主婦で家庭にじっくり時間を掛けられていた義母、というケースもあるでしょう。

にもかかわらず、「ママを見習ってほしい」とばかりに理想の母親像を押し付けられてしまっては、妻はやるせない気持ちになるでしょう。

妻より母親の味方をする

マザコンは、妻と母親が対立したとき、当然のように母親の味方をします。母親が言うことがいつも正しく、何か問題が起きれば「大好きな母親を困らせる妻が悪いのかもしれない」という発想となるのです。

妻は、本来味方になってくれるはずの夫が義母側に回ることで、悲しい思いをするでしょう。度を越したマザコン夫に対しては、「母親の言うことが絶対ならば、話し合いをしても無駄なのかも…」という思いが拭えません。

なぜ男はマザコンになるの?

世の中の男性全員が必ずマザコンになるわけではありません。マザコンは、幼少期に置かれていた環境や母親とのコミュニケーションに原因が隠れている場合が多いようです。

母親が過保護、過干渉だった

マザコンになる原因としてまず挙げられるのは、母親が過保護に育て過ぎたということです。

幼少期からまるで王子様のように大切にされ、自分の意見はすべて肯定されるような育てられ方をすると、母親の隣が何より居心地よい場所となってしまいます。

また、母親が何をするにもお世話をしていた場合、自分の意思で物事が決められなくなりがちです。母親の愛情を十分すぎるほどに与えられ、母親の言うことさえ聞いていれば何でもうまくいっていたという経験が、マザコンを生み出します。

母親から愛情を十分に得られなかった

過保護な母親が原因でマザコンになる一方、愛情を与えてもらえないがゆえにマザコンになってしまうケースもあります。

例えば、母親が子どもに関心を持っていなかったり、兄弟姉妹にばかり愛情を注ぎ込んでいたりという経験をした男性は、大人になると当時の愛情を取り戻そうとするかのごとく、母親を追い求めるようになるのです。

母親に気に入られるように行動して、母親の愛情を自分に向けさせたいと考えています。

父親がとても厳しかった

父親が厳しかった場合も、マザコンになる可能性が高いようです。つらく当たってくる父親から逃れたい一心で母親を心の拠り所にしていた場合、母親に強い執着を向けるようになります。

父親が厳格である場合のほか、仕事ばかりでなかなか家に帰ってこなかったり、育児に積極的ではなかったりした場合も、マザコンになりやすい環境といえます。

本来父親がやるべき役割も母親が担うようになり、子どもの中で母親の存在感が強く色濃くなるのです。

マザコン夫の対処方法

結婚して一緒に家庭を築く以上、いつまでもマザコンのままでは困ってしまいます。マザコン夫にどのように対処すればいいのか、順を追って解説します。

マザコンだと自覚させる

そもそもマザコン夫は、自分自身をマザコンだと自覚していないケースが多いでしょう。単に「母親とちょっと仲がいいだけ」程度に思っており、なかには自分を「母親思いのいい息子」だと評価していることさえあります。

そのため、まずはマザコン夫に対し、世の一般的な基準と比べて「母親との距離が近すぎる」「妻や子どもの意見より母親を優先しすぎている」という事実を伝えましょう。

男性にとって「マザコン」という響きは抵抗感がある場合がほとんどなので、最初は事実を受け入れにくいかもしれません。

このときすぐに改善を求めるのではなく、何度か根気よく話し合いを重ねて、「母親の意見ではなく、あなたはどう思うの?」と夫の意見を引き出していくのが重要です。

自分も母親と仲良くする

マザコン夫を今すぐ改善するのは困難だと判断する場合は、思い切って妻である自分も義母と仲良くすることを目指してみてはいかがでしょうか。

直接的に夫のマザコンを改善できるわけではないため、根本的な解決方法ではありませんが、義母との関係性がよくなることで妻側のストレスが軽減されます。

とくに過保護タイプの義母は「かわいい息子を嫁に奪われた」と熱を上げ攻撃してくるため、仲良くすることで衝突を回避できるのです。夫からしても、大好きな母親が妻と仲良くしていれば安心するでしょう。

少しずつ自立を促す

マザコン夫の内面を変えるには、根気よく働きかけ、少しずつ自立を促す必要があります。大人になってから性格を変えるには時間がかかるため、長期戦で挑みましょう。

ポイントは夫に、父親としての自覚を芽生えさせ、母親への依存心を薄れさせることです。このとき「あなたがいると頼りになる」「子どもはかっこいいパパが好き」など、夫を立てるセリフを意識して使いましょう。

今まで何でも母親に頼っていた夫が、自分1人で何とかできるようにならなければと奮起することを期待するのです。

とくに、家の購入や転勤による引っ越し、子どもの誕生など、人生における大きな節目では、自立心が芽生えやすいためチャンスを逃さないようにしましょう。

マザコン夫との今後、どうすればいい?

夫がマザコンだったとしても、結婚した以上は人生のパートナーです。妻としてはがゆい思いをすることは多いものですが、今後どのような接し方をすれば上手に家庭が回るのかを考えた方が建設的といえます。

マザコン夫と今後どのように向き合えばいいか、考えてみましょう。

実害がなければそのまま様子見

マザコン夫の行動が結婚生活に支障が出るほどであれば、距離を置くことも視野に入れた方がよいですが、実害がなければしばらく様子を見てもよいでしょう。

義母を大切にする夫の気持ちを理解したうえで、妻や子どももちゃんと大切にしてほしいことを伝え、互いに譲歩してはいかがでしょうか。

母親離れできていない夫を情けなく感じるのであれば、義母と夫がコミュニケーションをとっている場になるべく居合わせないようにし、自分のストレスを減らしましょう。

姑を攻略する手もあり

マザコン夫に直接働きかけるのではなく、姑の攻略をめざすという方法も、実は有効です。夫を攻略する前に外堀を埋めていく戦法といえます。夫を大切にしているよい妻であることをアピールしつつ、姑を「お義母さん、お義母さん」と慕ってみせましょう。

「この嫁になら、かわいい息子を任せられる」と思わせられれば、義母の子離れを狙えるかもしれません。

マザコン夫を何とかしたいからと、夫と義母を無理やり引き離すような行動をとっては逆効果です。義母は「大事な息子と引き離される」と思い、妻を遠ざけるようになり、ますます状況が悪化する可能性もあります。

まとめ

マザコンと母親思いは混同されがちですが、大人になっても母親から自立できていない男性がマザコンです。

マザコン夫には妻や子どもより母親を優先し、母親の意見がなければ何ごとも判断できないという特徴があるため、妻はつらい思いをさせられるかもしれません。

しかし、幼少期に置かれていた環境がマザコンをこじらせる原因となっている場合が多く、改善するには根気が必要です。マザコン夫との上手な付き合い方を見つけ、今後どのように生活をしていくか考えてみましょう。