作りおきはヘルシー 水分調節がおいしさのポイント
毎日の料理の手間が省け、時間を短縮できるのが作りおきの一番のメリットです。煮込み料理などは作りおきのほうが味が染みておいしくなりますし、つくるものをあらかじめ決めてから買い物に行くので、食材を無駄なく使い切ることもできるんです。主菜や副菜の作りおきがあれば、外食を減らすことができて、栄養バランスの整ったごはんが食べられますよね。作りおきは、総じてヘルシーだと思います。
作りおきをおいしくつくるには、水気をできるだけきること。ゆでた野菜などは、どうしても保存している間に水分が出て味が薄くなってしまうので、水きりを丁寧にしたり、だしにくぐらせてから、しっかり絞ることが大事です。
一方、肉や魚は、作りおきにすると水分がとびやすく、ぷりぷり感がなくなってしまうことも。そのため、片栗粉や小麦粉をまぶして、水分を閉じ込めてから調理するのがポイントです。この時に大事なのは、最後に味をからめること。これはおにぎりと同じで、表面に味がついていれば、中に入れるよりも、味を感じやすくなるからです。
大根などの煮物料理は、煮汁の味見をして少し薄いかなと思っても、味が整っていれば大丈夫。保存している間に味が染み込んで、ちょうどいい味になります。作りおきは、味が濃くなると思われがちですが、料理によっては塩分を控えることもできるんです。
何品もの料理を同時につくるコツは…
お客さまのお宅では、調理開始から片付けまで、3時間で10品以上の料理をつくります。最初に食材を全部切っていると、コンロが空いてもったいないので、お湯を沸かすことから始めます。その間に段取りを考えながら食材をカット。お湯が沸いたら、お湯が汚れにくい順に食材をゆでていきます。同じお湯でも、先にトマトの湯むきやアスパラガスを、最後に穂先が取れやすいブロッコリーをゆでれば、何度もお湯を沸かさずに済みますからね。
何品かの料理を同時につくる時は、ほったらかしにできる料理と手を動かす料理を組み合わせるのもポイントです。最初に煮物やオーブン料理などを進めておけば、その間に炒め物など他の料理がつくれるので、結果的に時短になるんです。
お客さまのお宅によってはボウルが少ないこともあるので、ポリ袋は必ず持参します。食材に味つけをする時に便利ですし、何よりポリ袋のまま捨てることができるので、洗い物を減らすことができます。
私は小さなお子さんがいるご家庭に行くことも多く、野菜を細かく切る料理をよくつくります。そのため、取っ手をひっぱるだけでみじん切りができる「ぶんぶんチョッパー」は欠かせません(笑)。
お子さんがいるご家庭は、とくに栄養バランスが気になるのではないでしょうか。神経質に考えず、まずは料理の色が重なっていないかを確認してみてください。色ごとに似た栄養素が含まれているので、茶色が多ければ緑を加えるなど、色を見ていけば栄養バランスが良くなるはずです。また、みそ汁やスープに野菜をたっぷり入れると、それだけで栄養バランス満点に。副菜にもなるのでオススメです。
配信: たべぷろ