2歳児に習い事は必要なの?
子どもには、小さなうちからいろいろな経験をさせてあげたいと思うのは、親として普通の感情でしょう。特に2歳は、体がしっかり成長してくると同時に、好奇心もいっぱいで、新しいことにチャレンジさせるにはよいタイミングです。
2歳児に習い事をさせることには、どのようなメリットがあるのでしょうか。
たくさんのことを吸収できる時期
2歳は、体を動かすことにおいても、頭を使うことにおいても、たくさんのことを吸収できる時期です。
運動では、体がしなやかに動かせるようになり、水泳や体操、鉄棒、マット運動などにチャレンジできるようになります。
特に水泳については、子どもが抱きがちな水に対する恐怖感がまだ薄い時期といわれています。そのため、2歳児から習わせるとスムーズに身につけられると考えられているのです。
また、思考力や記憶力も発達し、英会話やリトミックに取り組めるようになります。2歳児は耳が柔軟なため、英語の発音や音の聞き分けがしやすく、覚えが早いとされています。
イヤイヤ期で大変なこともある
自我が芽生え、本人ができることも増えてくる分、何でも自分でやりたがる「イヤイヤ期」に突入する時期でもあります。「魔の2歳児」という言葉を聞いたことがあるママ・パパも多いでしょう。
着替えを自分でやりたがったり、言いつけられた片付けを「やりたくない」といって、駄々をこねたりすることもよくあります。
毎週同じ時間帯に外出する習い事をするようになれば、出がけに子どもがモタモタしてしまい、つい怒ってしまうこともあるでしょう。
なかには、習い事そのものを子どもが拒否してしまい、習い事が親子のストレスになることもあります。2歳児が習い事を継続するのは、大変な面もあることを覚えておきましょう。
体をしっかり動かすスポーツ系の習い事
2歳児に習い事をさせることは、苦労が伴う反面、子どもが様々な経験を積んで健やかに成長するために役立ちます。
特に、体を動かすスポーツ系の習い事は、子どもの体の発達を促進するだけでなく、思いきり体を動かすことでストレス発散にもなるでしょう。
2歳児におすすめのスポーツ系の習い事をみっつ紹介します。
スイミング
スイミングは、負担の少ない水中で全身運動を行えるスポーツで、小さな子どもの体づくりにぴったりす。水中で踏ん張ったり、バタ足をして関節を動かしたりすることで、運動神経の発達が期待できます。
水への恐怖心がまだ薄い2歳児は、スイミングを始めるのによいタイミングです。
スイミングスクールには、親と離れて行うプログラムのほか、親子で参加できるベビークラスもあります。まだ小さな我が子を泳がせるのは不安だというママ・パパも、目の届くところで子どもと一緒にスイミングを楽しむことができます。
体操
体の基本的な動かし方を学べる体操も、2歳児におすすめの習い事です。鉄棒やマット運動などを通して、バランス感覚を身につけたり体の可動域を広げたりできます。柔軟性と集中力も身につけられれば、普段の生活でもケガをしにくくなるかもしれません。
跳び箱や平均台など、運動用具を早い段階から見慣れておけば、のちに小学校に入学したときにも役立ちます。体育の時間も怖がることなく、自信を持って臨めるでしょう。
「何度も練習を重ねた末に、できなかったことができるようになった」という経験もしやすいため、達成感を得ることにもつながります。
ダンス
リズムに乗って体を動かすダンスは、2歳児が楽しんでチャレンジできる習い事です。習い事のダンスは、練習をして形にし、人前で発表することもあります。そのため、ダンスの習い事は、恥ずかしさや緊張を乗り越える練習にもなるのです。
恥ずかしさを乗り越えて真剣に取り組んだ結果、周囲から褒められ拍手されるという経験は、子どもにとって貴重な成功体験となります。人前に出ることに自信を持ち、自己肯定感を高めることにもつながるでしょう。
さらに、年の近い子どもと協力してダンスをするという経験は、協調性を身につけることにも役立ちます。
リズム遊びや文化系の習い事
2歳は体だけでなく、五感を働かせ、頭を使う習い事もできるようになる年齢です。芸術的センスや、語学力を養うような勉強に近い習い事も、遊びの延長として楽しんで取り組んでくれるでしょう。
2歳児におすすめのリズム遊びや文化系の習い事を紹介します。
リトミック
リトミックとは音楽を使った学習であり、幼児教育として長く親しまれてきた習い事です。音楽に合わせてリズムをとったり、体を動かして表現をしたりする習い事のため、子どもは感覚的に楽しく取り組めます。
音や曲のニュアンスを感じ取って体で表現するリトミックは、集中力と感受性を高めるために役立つといわれています。音楽に合わせて集団行動をしたり、挨拶や片付けをしたりするプログラムもあるため、社会性が身につきやすいのも魅力です。
お絵かき、造形教室
子どもの感性を育てるなら、お絵かきや造形教室はうってつけの習い事といえるでしょう。2歳児は、最初のうちは色や素材を使った実験感覚で、お絵かきや造形を楽しみます。目と手を動かして作業することは、2歳児にとってはわくわくする体験です。
習い事を続けていれば、徐々に自分の内面をアウトプットすることに興味を持ち始めます。考えたことを色使いや形として表現することは、子どもの想像力と表現力を高めることに役立つでしょう。
このように、子どもが成長するにしたがって作品の変化を観察できることも、お絵かきや造形教室の面白いところです。子どもの作品をとっておけるため、親にとってもうれしい習い事でしょう。
英語教室
小さなころから英語に触れさせたいと思う親は、多いのではないでしょうか。英語には日本語にない独特の発音があり、聞き取る力が柔軟な2歳児にとって、英語教室はうってつけといえます。
遊び感覚で英語に触れさせることで、イントネーションやお決まりのフレーズを自然に覚えさせることができます。ゆくゆくは小中学校で始まる英語教育に向けた準備にもなるでしょう。
2歳児に習い事をさせるときの注意点
2歳のころから習い事をさせたいと思うのは、子どもの可能性を広げてあげたいと思う親心です。しかし、子どもはそんな親心を知る由もありません。2歳児に習い事をさせるときには、子どもの気持ちを考えて、大人が配慮する必要があります。
2歳児に習い事をさせる場合、具体的にどんな注意が必要なのかをここで押さえておきましょう。
過度の期待や無理強いはしない
2歳児に習い事をさせるときには、親の気持ちばかりが先走らないようにすることが大切です。親が有名なスポーツ選手や芸術家に憧れたり、周囲の子どもの成長スピードを意識したりするあまり、過度の期待や無理強いを押し付けないようにしましょう。
「無理やり習い事をやらされてつまらない」と感じると、子どもはストレスを抱えます。親として、本人が嫌がれば休ませる、習い事に行った先で先生や友だちに会える楽しみに気づかせるなど、工夫してみましょう。
欲張っていくつも習い事をさせることも、子どもの負担となります。習い事により、遊ぶ時間やママ・パパと過ごす時間が十分に取れなくなっていないか、注意しましょう。
2歳児、同じ日に習い事かけもちはキツイでしょうか -2歳半になる女の- 子育て | 教えて!goo
親のサポートも大事
2歳児が習い事を継続させるためには、親のサポートも必要です。2歳児はまだ自己管理ができず、規則正しく習い事に通ったり、自主的に課題をこなしたりすることは難しいでしょう。
習い事の感想を子どもに聞いたり、できるようになったことを褒めてあげたりすると効果的です。
子どもが習い事に前向きになれないときには、子どもと一緒に上達する方法を考えたり、練習に付き合ったりして協力する姿勢を見せましょう。将来の目標になるようなプロスポーツ選手や芸術家について、一緒に話をしてみることもおすすめです。
まとめ
2歳はいろいろなことにチャレンジし、可能性を広げられる貴重な時期といえます。習い事を経験させることは子どもの成長につなげられますが、イヤイヤ期と重なるためママ・パパに負担がかかることもあるでしょう。
今回、紹介した習い事は、2歳児の心と体の成長を促すのに役立ちそうなものばかりです。せっかく習い事を始めるなら、無理強いはせず、親がしっかりサポートすることが大切です。そうすることで、子どもは楽しんで続けていけるでしょう。
子どものためになる習い事をしっかりと選んで、今しかできない体験をたくさんさせてあげたいですね。